沖縄には宮城(みやぎ:みゃーぐすく)という地名が各地にあり、現代の町名になっているものも、そうではないものもあります。本ブログでも、うるま市の与那城宮城(みやぎ)、南風原町の宮城(みやぐすく)、浦添市の宮城(みやぎ)などを訪ねたことがあります。
ここ、那覇市寄宮の宮城は、町名としては使われていないのですが、旧村の流れを汲む自治会的な単位である“区”としては存続しており、宮城区の皆さんの活動拠点が宮城区公民館。その目の前に、宮城区公民館前広場があります。
公民館に人が集まる時には駐車場としても使われる250平米ほどの小さな広場で、滑り台や鉄棒、ジャングルジムなどの遊具も置かれています。
那覇市の都市公園ではないので、ふだんの本ブログなら通り過ぎてしまうのですが、道沿いからふと見ると、記録しておきたいアイテムがあったので、中まで入らせてもらいました。
それはこちらの滑り台なのですが、ガジュマルの樹と一体化した、特殊なつくりをしています。
わかりにくいので、もう少し近寄ってみましょう。
普通の滑り台は、ハシゴ部と滑り部がデッキで繋がっているのですが、ここではデッキがなく、代わりにガジュマルで繋がっているのです。
つまり、こういうことです。
あとからガジュマルが枝を伸ばしてきて止むなく滑り台を作り変えたのか、あるいは滑り台のデッキ部分が傷んで穴でも空いたために仕方なく切り分けて残ったところを再活用したものか。
事情はわかりませんが、すばらしいDIY精神です。
そんなことを考えながら園内を見渡すと、ここで気づきました。
いなくなったデッキ部は、ジャングルジムの上にいるではありませんか!
滑り台のデッキから、ジャングルジムの展望塔への見事な転身です。
そうすると、デッキが傷んで使えなくなったという理由で、滑り台を切り離したわけではなさそうです。
であれば、広場というか、駐車可能スペースを広げるために、滑り台の位置を変えたくなった時に、ガジュマルの枝と一体化させるという発想に至ったのでしょうか。
収納上手で手先が器用、そして発想も自由な人が関係していると思われる宮城区公民館前広場でした。
(2025年3月訪問)
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