3045/1000 宮城公園と宮城公民館前の広場ほか(沖縄県南風原町)

2022/07/05

沖縄県 身近な公園 展望台 南風原町

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沖縄県南風原町の宮城(ミヤグスク)は、羽衣伝説が残る集落です。現地の解説板によれば

宮城には、羽衣伝説の言い伝えが残る御宿井(ウスクガー)という井戸があります。ある日、農民が井戸に行くと、美しい天女が沐浴をしていました。天女の衣を隠し、衣を無くした天女は天に昇ることができず、この地で農民と夫婦となり暮らしたそうです。そして一男一女が生まれ、のちにその男子は地頭になり、女子はノロとなったそうです。

とあります。
しかしそんな羽衣伝説のことはすっかり忘れて、陽気な顔の「ビュウリー」遊具が幅を利かせているのが宮城公園です。

知らないとゴーヤーのようにも見えますが、これは南風原町の特産品で「はえばる美瓜(ビュウリー)」と名付けられたヘチマ。よく見ると、ゴーヤー特有のブツブツがなくて、代わりに縦に筋が入っているので確かにヘチマです。
以前に同じ南風原町のNo.2684 本部公園に行った時にも「ビュウリー伯爵の学び舎」という遊具がありましたが、ハットをかぶった伯爵と比べると、ずいぶん明るく楽しげな顔立ちのビュウリーです。

ビュウリー遊具から少し離れたところにも、小さな複合遊具があります。

こちらは沖縄都市モノレール(ゆいレール)をモチーフにした小ぶりな複合遊具です。
実際のゆいレールは南風原町にまでは来ていないのですが、遊具の世界に制限はありません。

車体だけではなくレールも敷かれて、それが平均台になっているというところも良いですね。モノレールの魅力を余すところなく遊具化しています。

車内にはちゃんと運転席も付いています。
本物のゆいレールは観光列車的な要素を持たせるために最前列に大きな窓と見晴らしの良いベンチシートが設置されているのですが、それと比べると窓のつくりが小さいところが悪いところが玉に瑕。透明のアクリル板がかなり傷んで曇ガラスのようになっているし、そもそも子供の目線の高さにあっていないように思います。

ゆいレールの横に立つツリー型のブランコのてっぺんには、また知らないキャラクターが登場しました。
調べてみると、南風原町の公式キャラクター”はえるん”だそうです。ていうか、はえるんのお友達に”びゅうりーくん”もいるけど、ビュウリー男爵はいないじゃないですか。
う~む、公営キャラクターの世界も、乱立というか栄枯盛衰というか使い捨てというか...

遊具コーナーを少し離れると、公園の中央部に大きな展望台があり、園内外を見渡すことができます。

とくに野球場がある西~北方向の見晴らしがよく、空港道の高架越しに首里方面がよく見えました。

野球場は両翼60メートルくらいなので、硬式野球の強打者が来たら展望台やビュウリー遊具にまでボカスカ放り込まれるサイズです。

野球場のファウルゾーンの一角には、大人向けの健康器具がたくさん設置されていました。
けっこうハードに使ってトレーニングをしている方々がおられたので、写真は遠目の1枚だけ。

トレーニングといえば、宮城公園を出て集落内を200メートルほど歩くと公民館があります。この公民館前の道が少しだけ広くなっており、道端に大きな鉄棒が設置されていました。
沖縄では古い時代の村役場のことをムラヤーと言い、その周りに広場があって日常的に人が集まるようになっていることが多いのですが、かつての村役場は合併で自治体規模が大きくなると地区公民館や集会所、コミュニティセンターなどに機能を変えているので、ここもそれに当たるものと思われます。

これが往年の名残の鉄棒。鉄棒といっても軍隊の器械体操で使うような大きなもので、子供が遊ぶというよりは青年たちが集まって力自慢や技比べをするようなサイズです。
いまは広場が道路に変わり、ここで鉄棒をするのもやりにくいので、その機能は近代的な宮城公園に移っていったと捉えることができます。

鉄棒に風車が飾ってあるのは、沖縄の数え97歳の長寿のお祝い”カジマヤー(風車)”が行なわれたのかも知れません。

宮城地区にはもう一つ、名称不明の公園があります。
はごろも通りと呼ばれる県道から宮城公園に向かう交差点付近、宮城公園からは50~60メートルほどの場所にある三角地を使った遊び場型の公園ですが、柵や園名板など一般的な都市公園に設置されるアイテムがないため、なにかしら他の事業でつくられたものだと思います。
すぐ隣を空港道の高架が通っているので、これの工事の際に既存道路が付け替えられるなどして出来た用地ではないかと考えますが、確信はありません。

また自動車で寄り付くことができないのでごく近所の住民向けの施設になるのですが、それにしては集落中心から外れたところにあたり、あまり使われている雰囲気がありません。

本ブログでは久しぶりの魚の骨型雲梯があったので、もう少し近づいて写真を撮りたかったのですが草茫々につき断念。

周りの公園との分担や連携について色々考えた宮城公園でした。

(2021年11月訪問)

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