ずいぶん前に、銀座1丁目にあるNo.134 水谷橋公園を訪ねましたが、その時は「禁煙」看板の横でタバコを吸うオジさんたちしかいなくて、悲しい気持ちになりました。
そんな水谷橋公園が2020年(令和2年)に全面的に大改造され、公園敷地全体にビルを建てた上で、その屋上を公園にする「立体都市公園」になったので、久しぶりに訪ねてみました。
立体都市公園というのは都市公園法に認められた制度で、要するに民間の商業施設や駐車場の屋上を都市公園にしてもいいよ、という制度です。
それが適用された水谷橋公園は、3階建てのビルの1~3階が保育園、屋上が公園になっています。
地上部には公園の案内板だけがあり、奥の方に見えている階段かエレベーターで屋上の公園へと向かいます。夜は出入口が閉じられるので、利用することが出来ません。
ちなみにエレベーター室の隣には公園トイレもあります。
「屋上が公園」と言いましたが、地上部の歩道の続きみたいになっている植栽地も、建物の水平投影面からはみ出している部分は、公園用地だと思います。
さて、屋上まで進んでエレベーター室(階段室)から外に出ると、こんな風に公園が広がっています。
ちゃんと黒御影の園名板も付けられていて、ただの屋上緑化ではなく都市公園であることを伝えてくれます。
小さい割には1枚の写真で全体を見渡せないのですが、中央に島状に盛り上がった芝生広場を取り、その周りを一周できるように園路を通した上で、あちこちに座れる場所を配置しています。
少し中に入るとこんな感じで、ベンチやスツールが置かれています。ここに腰掛けても良いし、もちろん芝生に座り込んでも構いません。
銀座の町を見下ろす面には、カウンターテーブルも置かれているので、コーヒーを飲みながらパソコンを広げることも出来ます。
盛土されている芝生広場の外周部も、柔らかい曲線のベンチ仕立てになっているので、ここにも座り放題です。
混み合った銀座の市街地の公園ですので、あまりゴチャゴチャとものを増やさずに、シンプルに休める場所を増やした形は大正解だと思います。
屋上緑化で高木は育てるのが難しいものですが、旧・水谷橋公園でも中央に植えられていたシダレザクラが、ここにも植えられています。
なんとなく樹形が似ているので、もしかすると移植されたのかも知れません。
安全上、周囲は高い壁に囲まれてしまうため、その部分の壁面緑化も頑張っています。
いわゆる「基盤型」と呼ばれるタイプで、比較的早くに、植物が安定して育つようになるものです。
一番奥には、少しだけですが幼児向けの遊具もあリます。
建物内の保育園にも屋内遊び場があるようですが、たまには屋上に出てきて、外の風にあたりながら遊ぶのも良いでしょう。
周辺には良質な屋上緑化がされた商業ビルが多くあるのですが、それらにも負けていない水谷橋公園でした。
(2023年10月訪問)
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