3002/1000 武庫川団地の公園その2(兵庫県西宮市)

2022/05/22

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兵庫県西宮市の東南部に広がるUR武庫川団地は、1979年(昭和54年)に誕生し、約46haの敷地に32の住棟、5,000戸を超える住戸がある西日本最大級の住宅団地です。

ずいぶん前にNo.113 武庫川団地の公園としていくつか訪ねたのですが、今回はその時に行かなかったところを訪ねます。

でも始まりは、武庫川団地の中央にあるショッピングエリアが「メルカードむこがわ」です。ここの通路が駅の改札口のように仕立てられています。
自動改札機はたぶん阪神電鉄で使われていた本物の再利用です。

機能的には車止め(自転車止め)なのですが、見ていて楽しいですし、電車好きの子供は喜びますよね。

メルカードから陸橋を渡ったところの広場が改修され、阪神電鉄の車両が保存されるようになったことから、それにあわせて改札機も導入されたのだろうと思います。
この広場は正式には西街区広場というそうなのですが、URの資料では「赤胴車のある広場」という非常に直接的なネーミングで紹介されています。

ここは、以前は周囲の道路よりも少し高くなっていて中が見えない駐車場だったのですが、いつの間にか芝生段がついて座る場所がいっぱいの明るい広場に作り変えられました。
武庫川団地内にはすでにたくさんの広場や緑地があるのですが、商業施設や公共施設の集まる地区中心部にこうしたオープンスペースが新設されることの意義は大きいと思います。

保存されているのは、阪神武庫川線で使われていた7890形です。
ホームや屋根もしっかりとつくられていて、保存の場としてはなかなか良い状態です。

■現地の解説板より「阪神7890形について」
この7890形7890号は本線にて特急・急行系車両として活躍してきた3801-3901形の一部を改造し、2両1編成の武庫川線車両7990-7890形となったうちの1両です。車両の外板塗色は、「赤胴車」と呼ばれる阪神電車の伝統カラーが採用されています。「赤胴車」とは、上半部がクリーム色、下半部がパーミリオン(赤色系の塗料名)のツートンカラーに塗り分けられていることから、当時の人気マンガキャラクター「赤胴鈴之助」にちなんで当時の愛好家の方々から親しみを込めて名付けられた愛称です。1986年のデビューから約34年にわたり武庫川線専用車両として活躍し、2020年6月に実施された同線の車両更新により鉄道ファンに惜しまれながら引退を迎えました。

車両の状態はそのままで大きな改造などはせずに、車内は住民向けの貸しスペースとして使われています。
私が訪れた日も、子供会の行事か何かで人がいっぱいでした。

車両そのものは中に入れるようにしつつ、下部に潜り込むことなどないように配慮した構造になっています。

赤胴車のある広場から北に向かうと「はなのまち」エリアです。
「はなのまち」の遊び場には、大きなジャングルジムと4連ブランコ、レンガ壁の盛土山があるレンガ広場などがあります。

本ブログでは、武庫川団地といえば巨大遊具という認識なのですが、ここのジャングルジムも大きいですね。
No.113で紹介した「石の広場」のレインボージャングルジムには及びませんが、それでも普通の公園のものの3倍くらいの大きさがあります。

大量の立方体を積み上げているだけなのですが、なにか心惹かれる造形美があります。

遊び場の南側には、少し地形に変化をつけた林間の広場や、少年野球場などもあります。
サクラやモミジが植えられているので、大人が気候の良い頃にちょっとお茶を飲むような使い方には、こちらの方が向いています。

赤胴車の広場から南へ向かうと「あおぞらのまち」エリアで、ここの遊び場は「金属の広場」と名付けられています。武庫川団地には、ほかにも「石の広場」や「木材の広場」があり、石の広場は以前にも訪ねました。

ということで、金属の広場らしい金属製のモニュメント。

似た感じの2つのモニュメントが対になっています。日時計のようでもあり、クモやカニのようでもあり、色々と想像を膨らませるタイプのモニュメントです。
作者はどういう作品名を付けているのでしょうか。

すぐ横にある遊具は、ラダー太鼓橋の3連です。同じ鉄パイプを使っていても、遊具は存在感がわかりやすいですね。

その隣にある複合遊具も、もしかすると以前は金属製のゴツゴツした滑り台だったかも知れません。

そして最後になりましたが、高洲小学校に隣接する「樹のまち」の公園。
700~800メートル四方の武庫川団地ですが、もともと小学校が3つもありました。うち1校は統廃合されたのですが、まだ2校が健在です。

ここも平坦でスポーツなどのできる広場、遊具コーナー、休憩園地などの組み合わせというパターンではあるのですが、少しだけ小高くなったところに滑り台を置いて、高低差を際立たせています。

そのほかに、揺れたり揺れなかったりする動物遊具も集まっています。

住棟同士の間が広いので、少しくらい子供が騒いでも問題ないのが武庫川団地の特徴です。

建物そのものを建て替えるべき時期も徐々に近づいてきていますが、それまでは団地の魅力再向上のために欠かせない武庫川団地の公園たちでした。

(2021年10月訪問)

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