神戸市垂水区の塩屋地区は、塩屋川に削られた谷沿いの住宅地(塩屋町)のイメージが強いのですが、これの北部の高台でも、1960年代に塩屋台、1970年代に塩屋北町という住宅地が開発されています。
このうちの塩屋台で、住宅開発の際に、塩屋大池と呼ばれた溜池の半分ほどを埋め立ててつくられたのが塩屋台公園です。
垂水区役所発行『塩屋・下畑ハイキングマップ』(2017)によれば、塩屋大池については次のように書かれています。
塩屋大池:垂水区でも少なくなったため池の一つです。昭和36年ごろまでは、高台に大池と小池があり、農業用に引水されていました。昔は周辺に民家もなく、山桃やビワの木が群生していました。今日では周辺の開発が進み小池は無くなってしまいましたが、桜や花菖蒲の咲き誇る大池として、住民のオアシスになっています。
また、かつてはこの池を水源とする簡易水道が塩屋村へ通じていたそうです。
塩屋村共同水道:神戸市に合併されるまでの塩屋村では、塩屋大池を水源として水が供給されていました。各家庭に水道設備は無く、井戸の施設が無い家庭では、共同水道を利用していました。当時、共同水道場所は各集落に3箇所程度あり、その場所が井戸端会議の場所となっていました。現在では、クリーニング店の前にその痕跡を残す石が残っています。
いまは、谷間に残った大池の周りを一周できる園路と、かつての池の東側を埋めて作られた2面の小広場を中心とした公園になっています。
園路そのものはそれほど広くはなく、走るには少し窮屈なくらいです。
池の西側にある地区集会所の前には、大きなカナリーヤシが。集会所の南欧風の建物と合わせると、どこか大西洋の雰囲気が漂います。
大池と言いつつも、池だけなら一周250メートルくらいなのですが、周りの地形が起伏に富んでいることもあって、見る場所によって少しずつ雰囲気が変わるのが楽しいですね。
池の東側までやってきました。2段に分けられた小広場は、下段が土敷きの多目的広場、上段が遊具広場になっています。
下段はそれなりに広々としていますが、池が横にあるので、ボール遊びをするべきか少し悩みます。
上段の遊具広場に向かうと、砂場の中に軟体動物系の山遊具が待ち構えています。
巻貝型のフォルムに、2つの滑り部。イボイボの付いた斜めガケ登りに加えて階段もあるので、幼児から小学生まで遊べるタイプです。
もう一つ目立っているのは、木材を積み重ねたジャングルジム的登攀遊具。上り下りするのはもちろん、中に入ることもできるので、どろけい(泥警)の時には、牢屋代わりに使われることでしょう。
ほかには4連ブランコや鉄棒、パーゴラや休憩所もあって、この遊具広場だけでも十分に楽しめる内容です。
ここだけを見ていると、池の存在をとくに感じることはないのですが、周りを斜面に挟まれた谷地なので、周りの住宅地から少し隔絶された、ほど良い「閉じた感」があって落ち着きます。
景色の変化が楽しい塩屋台公園でした。
(2026年5月訪問)













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