4274/1000 こんぶくろ池自然博物公園一号近隣公園エリア(千葉県柏市)

2026/06/14

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こんぶくろ池は、柏市街地北部の”柏の葉”地区に残る湧水です。周囲が開発される中で、池周辺の森林や草地も含めて都市公園として保全が図られていますが、観察などの利用のために駐車場、トイレ、園路などの必要最小限のものが整備されています。
...と書き出したのですが、肝心のこんぶくろ池には、実は行っていません。と言うか、行ったのが何という公園なのかもはっきりしていないままに進んでいったのが実情です。

まず、つくばエクスプレスの柏の葉キャンパス駅から歩いていて、徒歩7~8分のところで公園入口に遭遇したのです。幹線道路の交差点に面して立派な森が残されており、それでいてエントランスは明るく開放的になっていて、森へと誘われます。

ここに園名板があれば良かったのですが、見当たらず。
ゲートから園内に入ると途端に森で、初夏で葉が繁る時期の曇天に訪ねたものですから、昼間でも薄暗いほどです。

所々に、"こんぶくろ池自然博物公園"という名称が入った掲示物があったので、そういう名前の公園だと理解したのですが、肝心のこんぶくろ池は見当たらず、ここは"ふじ池エリア"で、おまけに”ふじ池”の周りは立入禁止だと書いてあります。

この環境では、池こそがしっかりとした保全対象になるべきなので、立入禁止なことは理解しつつ、園路を歩きます。このフェンスの奥に、ふじ池があるのでしょう。

都市内の自然豊かな場所の管理に使える"公園の予定地管理"という手法があって、「公園として正式にはまだ開園していないのだけど、ある程度は人に使ってもらった方が環境にも良いし、自然保護ボランティアの方々が安全に森に入るためにも最低限の園路くらいは必要だから、それは整備するよ。でもまだ公園じゃないからね」という形で、仮開園のような形にすることがあります。
この場合、まだ正式に開園していないために、公園名がないことがあります(都市公園の名称は、開園日にあわせて議会で決めるから)。

そんなことを考えながら、200メートル四方くらいの園内を一周して、やっぱり正式な名称看板の類が見当たらなかったので、「よくわからないけど、きっと"こんぶくろ池自然博物公園"の一部なんだろうな。そして、こんぶくろ池は、こことは別の場所にあるんだろうな。」と思ったのです。

駐車場やトイレがある小広場にも園名板はありませんでしたので、ベンチに腰を下ろして、「結局、こんぶくろ池はどこにあるの?」と思いながらスマホで検索してみると、ここから道路距離で1km以上先でした。この日は、ほかに訪ねる先があったので、ここで断念。

ここで地図を見ていると、いま歩いてきた範囲の北側の住宅地沿いに、少し開けた場所があるようなので行ってみます。
住宅の間際まで森のままだと暗い雰囲気になるので、移行帯のような草地・芝生地をつくったものと思われます。

そこを歩いていると、森との境界付近に、なにか古いコンクリート構造物が保存展示されていました。こういうのは、たいてい軍関係の施設(戦争遺跡)です。

近寄ってみると解説板が立てられていました。それによると、近くにあった旧軍の柏飛行場の関連施設で、ロケット戦闘機・秋水のための推進剤を保管した倉庫跡だということです。
秋水と言えば、大戦末期に開発が進められた木製翼の試験機で、実際にちゃんと飛んだことはないのですが、燃料だけは準備されていたのですね。

■現地の解説板より「秋水と燃料庫」

●秋水
「秋水」は、米国のB29 爆撃機に対抗するために、ドイツのロケット戦闘機をモデルに日本の陸海軍が共同で開発を進めた迎撃用有人ロケット戦闘機です。
昭和13年(1938)、今日の柏の葉地域に首都東京の防空を目的として、陸軍柏飛行場が設置されました。太平洋戦争末期になると、飛行場は秋水の基地として指定され、昭和20年(1945)から、陸軍による実戦配備のための実験や訓練が開始されました。一方、海軍は 7月7日に横須賀で初の飛行試験を行いましたが失敗し、秋水は完成することなく終戦を迎えました。
●秋水燃料庫
柏市内に造られた秋水の燃料庫(推進剤貯蔵施設)には、2種類あります。
既製品の下水道管であるヒューム管を用いたL字型半地下式 【柏飛行場の東・柏の葉地域】
大型のコンクリート製コの字型覆土式 【ここからさらに約4km 東の花野井・大室地区】
ここに残るヒューム管式の燃料庫2号は、内部に設けたコンクリート製の棚に高濃度過酸化水素「甲液」を入れた大きなガラス瓶を並べて保管したと伝えられます。
平成22年(2010)、柏歴史クラブの調査により柏の葉地域でいくつかの燃料庫が確認されました。こんぶくろ池自然博物公園内(一号近隣公園エリア)には、現在も2基の燃料庫が保存されています。
●秋水燃料庫2号
現存する2号の燃料庫本体の長さは約2.5mですが、当初は8本のヒューム管が連結され、全長20mあったと推測されます。この燃料庫には、20リットル瓶を64 本貯蔵可能であり、 その重量は約1.7トンとなります。飛行時間7分30秒で1.5トンの過酸化水素を使い果たす秋水にとっては、わずか1回分の貯蔵能力です。
燃料庫2号の貯蔵室後方上部には、コンクリート製の円盤が残っています。この構造物はコンクリート管で燃料庫内部とつながり、上面には円筒形の壁が立ち上がっていた痕跡が確認されており、燃料庫内部での撤水及び燃料の流出・火災の発生に備えるためであったと考えられます。(令和7年3月 柏市教育委員会)

ということは、コンクリート管の中にあるベンチ状の部分が棚になっていて、そこに推進剤を入れたガラス瓶を並べていたということですね。フムフム。

しかし、ここで秋水の件以上に重要な情報を得ました。”こんぶくろ池自然博物公園内(一号近隣公園エリア)には...”の部分です。
「一号近隣公園」という名称は、都市計画決定の段階で、まだ都市公園名がない段階で付けられる公園名だと考えられますが、兎にも角にも、この場所の行政的な呼び名がやっと判明したのです。これでやっとブログの見出しが付けられると安心して、公園を離れました。

(2026年5月訪問)

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