「パークイノベーション」の取組みにより、公園ごとにテーマを与えられた舎人駅西側の公園をめぐるシリーズ。最終回は「にぎわいの“昭和のあきち公園”」をテーマにした、入谷町家(いりや・まちや)公園です。
ここまでに登場したシリーズには、「もともとあった遊具に引っ張られてテーマを決めただろう」としか思えないものが混じっていましたが、ここはテーマに沿った再整備がされて、”昭和のあきち”感がある遊具が全面的に導入されています。
それが、土管です。
もちろん素材は土では無く、ヒューム管と呼ばれるコンクリート製のものをイメージして作られた、遊具用の製品なのですが、ここでの呼び方は土管に統一します。
調べてみると、以前はブランコや回転ジャングルジムがあったようなのですが、現在の遊具は土管だけ。全部で3箇所に、それぞれ少しずつ違った土管が置かれています。
順不同ですが、まず1つめは3連・横置き型土管。
ドラえもんなどに登場する、昭和のあきちのシンボルだと言えましょう。
こうして改めて眺めてみると、当たり前ですけど頂上が丸っこいですね。
この上に立って歌うジャイアンや、昼寝をするのび太くんは、かなりのバランス感覚を持っているように思います。
ちなみに内側は丸っこさを無くして平面にする処理がされており、水や泥が溜まらないようになっています。
2つめは、3連・縦置き型土管。3つのうちの2つは中身が詰まっているので、遊び台、あるいはステップ遊具としての遊び方になります。
ひとつだけは中空になっており、いわゆる「マリオ的アクション」で土管の中に消えたり、逆に土管から飛び出してきたりすることができます。
周りに木チップが撒かれているのは、土管のてっぺんから垂直に落ちる子供がいるかも、という想定でのことでしょう。
「落ちたところにトゲゾーが来てなきゃ大丈夫でしょ」と言えないのは、現代遊具の安全管理上の宿命です。
そして3つめは少し大ぶりな単独・横置き型土管。幼児なら、立ったまま歩いて通れるサイズですが、長さは短めにしてあるところは「中で寝ちゃう人を防ぐ対策かな」と思います。
土管以外の施設としては、原っぱの一角に少しだけマツやサクラが植えられたところがありますが、ここも再整備の時に、元からあったマツの下にやや庭園風の石組み園路を作ったようです。
昭和の住宅では、小さなスペースでも日本庭園の要素を取り入れた小庭を作ることがあったので、それへのオマージュかも知れません。
こうした原っぱを「何も無い」と言うか、「遊び方は無限大」と言うかは人それぞれなのですが、土管があるだけで「何も無いとは言わせない」力を感じます。
土管ひとつで(3つだけど)、けっこうSNS映えする姿に生まれ変わってた入谷町屋公園でした。
(2025年7月訪問)












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