「中央公園」と「小公園」という、相反するイメージを抱かせる名を併せ持つ小樽中央小公園。
繁華街からは少し離れるのですが、国道5号とJR函館本線が交差するあたり、小樽市街地の中央と言っても差し支えないところにある、面積はざっくりと800平米ほどの小公園です。
三方を道路に囲まれた交通島のようなつくりで、おそらく、鉄道の高架化や国道の拡幅、横を流れる於古発川(おこばちかわ)の暗渠化など市街地整備のための事業によって生み出された用地ではないかと推察します。
そのためか、小樽市の公園緑地に関係する計画では「その他」に分類されていて、一般的な都市公園とは別枠扱いです。
地形も育ちも複雑な場所なので、三方それぞれの道路の高さが違っており、園内では接道部に広く植栽を入れて高低差を処理しています。
そうして小さくなった中央の平坦部は、石貼りの舗装がなされており、全体的には樹々に囲まれた広場型の小公園だと言えます。
ハロウィンなど、地域や商店街のイベントや、まち歩きの休憩には程よいサイズです。
その分、施設として目立つものはないのですが、この手洗い場の形は少し変わっていて気になりました。
土管の中央に導水管を入れて、その周りがそのまま排水口になっているのですが、大きな土管の中心に導水管を置き、その周りを二重に囲むことで、冬場の凍結を防ぐものなのでは、と考えてみます。
もう一つは、第60回の「時の記念日」を記念して、市内の時計店から寄贈されたという歴史が面白い日時計。
それだけに、奇をてらうこともなく、非常にオーソドックスながら時刻が読みやすい形をしていると思います。
最初の時の記念日は1920年(大正9年)6月10日だそうですので、設置は1980年。それから45年の間、晴れの日も晴れの日も、時を刻んできた小樽中央公園でした。
(2024年10月訪問)
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