下落合野鳥の森公園は、新宿区内でありながら立派な社叢林を持つ東長谷寺薬王院の東隣に接する小公園です。ちなみにこちらが薬王院。
そしてこちらが野鳥の森公園。公園そのものの面積は1,500平米ほどなのですが、林は薬王院と繋がっているので、数字以上にかなり広く見えます。
文字に書くとわかりにくいですが、神田川・妙正寺川に沿う東西方向の崖線に、南に向けて少しだけ突き出した地形があり、その半分が薬王院、もう半分が公園になっているような形です。
ですので、園内は全体的に斜面地で、緑がよく残されています。
もう少し広い範囲で見ると、この付近から東にあるおとめ山公園、さらに東の学習院大学のあたりまで一連の地形・緑の連なりがあるのですが、いま名前を挙げた公共的な施設以外では住宅開発が進んでいますので、市街地でとても重要な緑の拠点だと言えます。
その斜面林の中を、どこからか湧き出ててくる水が流れ巡って、池に集められています。
とは言え、崖上の台地がアスファルトとコンクリートに覆われて雨水が浸透しなくなった現代の湧き水にしては多めの水量が流れているので、ポンプで循環させているものと思われます。
一般的な公園よりも樹々の密度が高く、斜面地のため上下に重なって樹冠が広がっている所も多いため、かなり緑が濃く感じます。
「野鳥の森」の名前のとおり、森や林縁に棲む野鳥や、それらが池に水飲みに来る場面などを観察できるものと思われます。
そして園内を通り抜けて、坂上の園外から右に公園、左に住宅を見たところ。左端の住宅がなかった頃はもっと両側から鬱蒼とした森になっていたと思われ、それはそれで貴重な自然環境ではあるのですが、日が暮れてから歩くには危なっかしい場所でもあり、今くらいが程よいかとも思う下落合野鳥の森公園でした。
(2024年4月訪問)
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