阪急・武庫之荘駅から南東へ10分ほど歩くと、「カリカエプール前」という交差点があります。
融資を借り換えて資金をプールするとかいう話ではなく、交差点に面したところに、園内に市民プールがある北雁替公園があるのです。
尼崎市では、昭和の頃は7ヵ所の屋外市民プールがあったのですが、現在はここを含めて2ヵ所だけ。No.3404 南の口公園やNo.3585 園田公園にあったものは、平成の中頃までに廃止されました。
市内での配置や交通利便性、施設の状況などを勘案して、残すべき2つに選ばれたプールは、公園敷地の南東側1/4ほどを占めており、25メートルと幼児用プールの2つがあります。
そもそも、この公園がある場所は、阪急電車の線路を土盛りする際に、土採り場として使われて池ができたそうで、尼崎市がHPに掲載している1961年(昭和36年)の『最新尼崎市精図(日地出版)』を見ると、大きな四角い池が描かれています。
「雁替」地名は、ここでは異体字の「鴈」ですらない字を使って書かれています。
現代に戻って、公園の中心に置かれているのは「青空の日」制定記念のモニュメント。
1972年(昭和47年)に、当時の光化学スモッグなどに悩まされていた尼崎市の皆さんが、毎月8日を「青空の日」として制定し、公害を追放し青空を取り戻す市民運動を推進しようとした時の記念物です。
モニュメントから見て南西のブロックは、土敷きの広場。ほどほどに育ったクスノキに囲まれて、何にでも自由に使える空間です。
夏休みは、プールに入る前後にここで遊ぶ子供で溢れていたのではないかと思います。
よくフジが絡んだ大きな大きなパーゴラもあるのですが、ベンチなどの座れる場所がないことが玉に瑕。
続いて北西の遊び場。
ここだけで1,500平米くらいはあって、大小の滑り台、4連ブランコ、ラダー遊具、大きな砂場などがあり、近くの街区公園くらいの広さ・充実度があります。
とくに、尼崎市内でよく見かける、小さいけれど3本も滑り部が付いている軟体動物的なコンクリート製の滑り台と、その周りの動物遊具たちの豊富さが魅力です。
カエルが合唱しているのは、この公園がかつては池だったことの名残でしょうか。
さらに移って北東の広場。やや背が高いフェンスに囲まれているので、ちょっとしたボール遊びくらいなら、ここで十分楽しめます。
プールがあるんだから、少しくらいは干し物をしても構わないのではないかと思う北雁替公園でした。
(2024年1月訪問)
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