1539/1000 研屋町公園(鳥取県倉吉市)

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倉吉の城下町で、研ぎ師が多く集められていたらしき研屋町。
いかにも城下町らしい名前であり、また国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)の区域に含まれます。

研屋町公園は、その重伝建のちょうど真ん中くらいにある小公園です。

だいたい、古い町並みには公園などの公共空地が少ないというのが相場で、観光に訪れても意外に座る場所に困ったりするものですが、ここは非常に良い場所にあります。
ただ、それにしては施設内容は児童公園そのもので、そこが面白いところです。

遠くに望むのは、No.1538 で紹介した打吹公園(打吹山)。周りに建つのは伝統的意匠の建築群ですが、公園には普通に複合遊具があります。
赤い屋根、木造というあたりが、せめてもの周辺環境との調和でしょうか。

瓦の色が見えないためイマイチわかりにくい写真ですが、この地区の建物の特徴は「白い漆喰壁、黒の焼き杉板、屋根には赤い石州瓦」というスタイルです。
ちなみにこれは、公園の南側斜向いにある建物。

公園の西隣にある、最近になって建築または修復された建物の方が、より強く特徴が出ているでしょうか。

ブランコの後ろに見えるお寺の屋根も、赤い石州瓦ですね。

それを理解した上で、改めてこの遊具を見ると、なんとなく周囲に調和しているようなしてないような...
少なくとも、ブランコよりは周囲に馴染んでいるのではないでしょうか。

それをさらに推し進めたのが、こちらの東屋。壁こそないものの木造+石州瓦という構造で、しっかりと周囲との調和を訴えかけています。
それだけでなく、地域の防災意識を高める役割もあることが、現地の案内板に書かれていました。
●現地の案内板より「研屋町公園あずまや・東仲町桑田家難燃防火処理施工」
平成15年5月倉吉市打吹玉川伝統的建造物群保存地区内におきまして、家屋など3棟を全半焼する火災が発生しました。
この火災を教訓に、被災した事を風化しないよう、これからも火災からこの町並みをまもるため「有限責任中間法人 全国住宅火災防止協会」の協力を得て、難燃防火処理による難燃工事をこの公園の東家と東仲町桑田家に取り入れました。
今後も防火意識を高め、歴史的環境に恵まれたこの町並みの保存に取り組んで参ります。

倉吉町並み保存会

施工協力:有限責任中間法人 全国住宅火災防止協会

近づいて見てみてもよくわかりませんが、おそらく木材を燃えにくくするような薬剤を染みこませるか、吹き付けるかしているのだろうと思います。

ちなみに本題の「桑田家」というのは、公園から50メートルほど離れた、こちらの「桑田家住宅及び醤油醸造施設」として文化財指定されている建物のことでしょうか。

とても火事があったようには見えないので、また違う建物なのかもしれません。

「景観と日々の暮らし」「伝統的な町なみと公共空地」といった関係に思いを馳せる研屋町公園でした。

(2017年2月訪問)

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