「狸穴」と書いて「まみあな」。
江戸の初めからの歴史を持つ地名で、昭和の中頃に東京都心で町名変更が進んだ際にも、地域住民の強固な反対で「麻布狸穴町」として今に残っています。
地形的には麻布台から南方向へ下がる斜面地にあたり、この坂下にアナグマ(=マミ)だかタヌキだかが棲む穴があったことが地名の起こりだと言います。そんな場所の坂下にあるのが狸穴公園です。
ただし「狸穴坂」は公園のすぐ横ではなく、一本東の坂道です。
公園に入ると片方にきれいな噴水、もう片方のほぼ公園内と言っても構わないような場所に狸穴神社があります。
噴水の周りが木陰になっており、ぐるりと囲むようにたくさんのベンチが作り付けられています。最近の公園はベンチをあまり置きたがらない傾向があるので、この量は嬉しい限りです。
公園の周辺はマンションも多いですが、小さな事務所ビルや大使館などもあって勤め人が多いので、天気の良いお昼時には大勢の人が集まってきてお弁当を食べていました。
狸穴神社は、鳥居はよく目立っていますが、奥にあるのはこの通り小さなものです。いわゆる神社というよりは、お屋敷の庭の片隅に祀られている祠のような雰囲気です。
しかも、正式には「狸穴稲荷大明神」となっており、狸ではなく狐がいたのにはビックリ。
噴水とお社を通り抜けて園内に入ると、この立地にしては大きめの広場の中に、まだ新しい複合遊具、ツリー型のブランコ、揺れる動物、砂場などが散らばっています。
広場の中には高い樹木も多く、あまりハッキリと広場・遊具広場と分けないスタイルです。
小さな砂場の中には、これまた小さな木製の小屋があるのですが、残念ながら小屋は老朽化のために間もなく撤去になるようでした。
小さな子供の好きそうな隠れ処っぽい空間になっているので残念です。
(2014年10月訪問)
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