神戸市西区の西神南ニュータウン内にある、大きな5公園のうちの1つが、井吹台中公園です。
地下鉄駅を下りて、バスロータリーから道を渡ったところにあり、この町の顔とも言える立地なのですが、それにしては、どうにも掴みどころのないデザインです。
まず、駅方面・幹線道路に面したメインでありエントランスでもあるスペースは、道路以外の3方向を壁に囲まれた石敷きの大きな円形広場です。
駅前ですので、イベント広場としての位置づけでつくられたと思われますが、とは言え、駅やバスターミナルからは道を渡らないといけない位置なので、イベント時にも決して使いやすいものではありません。
また、30年以上前の平成初期の整備のため、直径50メートルくらいの大きな広場に、日陰をつくろうという発想がなかったようで、どうにも暑くてやりきれません。
真ん中は噴水になっていたのかも知れませんが、今は機能を失っているようです。
取ってつけたように小さな植桝にオリーブなどが植えられているのですが、縁石の素材の違いなどから、おそらく後から作り直した植桝だと思われます。
それならそれで、もう少し大きく、土をちゃんと入れれば良かったのに、大きめの植木鉢と変わらないくらいのサイズなので、樹がほとんどまともに育っていません。
そして「壁」ですね。
機能としてはまさしく壁で、石張りの円形広場と、その奥の緑がある園地とを隔てるためのもので、壁の内部がトイレや倉庫になっていたりといった便利機能はありません。
上まで行くこともできますが、一本道で上って、下りてというだけなので、小さな子供でも、それほどは楽しくないと思われます。
もちろん、5メートル以上の高低差で目線が変わって楽しいとかはあるのですが、その楽しみのためだとすれば、装置が大掛かりすぎます。
そんなことをボヤきながら、敷地の奥にある園地の方を眺めます。
こちらは、木陰が多く、遊具や芝生広場もあって、遊び場型の整備がされています。そして広場の真ん中にある石碑は、付近の開発時に、古代のゾウの化石が見つかったことを記録したものです。
■現地の解説板より「200万年前、ここにゾウがいた」
今から200万年前、このあたりには大きな湖が広がっていました。湖のほとりの草原に、たくさんの象がむれをなして生活をしていました。当時は現在よりもあたたかな気候で、まわりにはメタセコイアやフウなどの木のはえる森林がありました。このような大昔の自然のようすは地層をしらべるとわかります。この場所は、200万年前のアケボノゾウ(アカシゾウ)の全身の化石が見つかったところです。1987年10月、地層を調査していた中学校の先生たちのグループがここに出ていた粘土の地層の中に小さな骨の一部を発見しました。その後、延べ400人もの人の手によって多数の化石が発掘されました。それをもとに全身が復元され、神戸市埋蔵文化財センター(西神ニュータウン 西神中央公園内)に展示されています。ここから出てきたアケボノゾウは、肩までの高さが180センチメートル、キバの長さが170センチメートルもあるものでした。そのゾウは歯のすりへりぐあいから60才ぐらいの歯だったと考えられています。ゾウのほかにたくさんの植物、ニホンムカシジカの角や下あごの化石も出てきました。このあたりの地下には、まだたくさんのゾウやシカの化石がうまっているかもしれません。
芝生広場を通り抜けた先には、複合遊具がひとつ。
ニュータウン内にはほかにも遊び場型の公園が多いので、公園の広さの割には、大きくないサイズのものです。
こちら側から眺める壁。
早いこと、石張りを全部剥がして、樹を植え直す方が良いと思う井吹台中公園でした。
(2026年7月訪問)










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