3991/1000 サーモンパーク千歳(北海道千歳市)

2025/07/11

親水公園 水遊び場 千歳市 川辺の公園 北海道

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千歳市にある「道の駅サーモンパーク千歳」は、千歳川沿いにある道の駅なのですが、千歳市役所の公園ガイドマップを見ると同じ場所に「新町東公園」が記載されていて、でも現地には独立した公園はありません。
ですので、道の駅と隣の千歳水族館の周りのオープンスペースが、制度上は新町東公園なのではないかと思うのですが、現地には柵などの境界はありませんし、その名で呼んだところで千歳市民もピンとこないと思うので、本ブログ上は全部まとめてサーモンパーク千歳と呼ぶことにします。

位置関係で言うと、駐車場を入って右手に水族館、左手に道の駅の建物があり、その間の舗装された広場と、道の駅建物の裏側で千歳川との間の部分が、公園ではないかと推察している範囲です。

道の駅建物の裏手に行くと、まず大型遊具などがある、ちょっとした遊び場があります。
この水族館と千歳川の名物である“インディアン水車”を模した外観のオリジナル遊具です。

こちらは、水族館屋外に展示されている実物のインディアン水車。
川を遡上するサケを止める梁と組み合わせることで、水流でぐるぐる回りながら、自然とサケをすくい取っていくという優れモノです。

複合遊具では、側壁の模様を使って、水車が回り、遡上してきたサケを捕まえている場面を忠実に再現しています。

こちらは「千歳サケの里」の石碑。
脇には「千歳さけまつり音頭」と「帰ってきた鮭」の歌碑が建っているのですが、それぞれ反対側に回ると「サケの里」と「はじめての回帰」という碑文になり、リバーシブルで鮭への思いを記しています。

そして、この石碑の周りの林なんかは、もう新町東公園なのではないかと思うのです。

石碑のあたりからは、川上にも川下にも遊歩道が続いているので、とりあえず川下の方に向かいます。

千歳川の本流とは別に、公園内にも人工の水路が作られていて、距離は短いのですが落ち着いた雰囲気の中を散策できます。
林の向こうに見える橋は、サーモン橋というそうです。

やがて水路が千歳川へと合流していくあたりでは、川辺へ下りられるようになっています。
ここから川面を眺めると、遡上するサケの背中がはっきりと見えるのですが、写真にすると水面が光って何がなんだかわからなくなってしまいました。

戻って水族館の方に向かいます。ところどころで水路の岸が緩やかになって、子供が水遊びできるようになっている場所もあります。

しばらく行くと、鳥居があって、正面になにかの柱が建てられている場所に出ました。

近寄ってみると、サケの慰霊塔。

この辺りの水路は、より自然風に仕立てられており、下流側とはまた違った雰囲気が楽しめます。

さらに少し上流に進み、水族館の裏手で、千歳川に橋が架かるところまで来ました。ここからインディアン水車の実物を眺める事ができます。
水車を運用しているのは水族館や市役所ではなく、(一社)日本海さけ・ます増殖事業協会という漁業者団体で、こちらの団体では実用的に「捕⿂⾞」と呼んでいるくらいなので、まさに産業用の設備です。
その作業風景を、こちらが勝手に橋の上から眺めて、観光資源として扱わせていただいている格好でしょうか。

これがインディアン水車の稼働現場。例年8月から12月上旬までの期間、ここで遡上してくるサケの親魚を捕獲しているそうです。
川幅いっぱいに設けた梁のうち、1箇所だけ開放して水路を設け、そこを目がけて上ってくるサケが、回転する水車のカゴ網ですくい上げられ、自動的に横の生け簀へ流れ込むものを、スタッフがタモ網で取り出して、右手のベルトコンベアの方に移してく、というのが一連の流れです。

もう少し近寄ってみましょう。
水揚げ前。みんなが取り囲む床の上には何もありません。
スタッフの後ろの方では、おこぼれを狙うカラスたちも待機しています。

クレーンタモ網で1回すくうと、10数尾くらいが揚がってきます。
これを休まず繰り返し、年間20万尾を捕獲するとか。多めに1回20尾としても、1万回も繰り返すと思うと大変な作業です。

ちなみに初めの方に登場した展示用の水車は、いま見てきたものの先代だそうです。

そして、橋の上から振り返ると、護岸が少し特殊な形をしていることに気づきます。ここが水族館の地下と繋がっていて、館内から川の中を見学できるようです。

それは見てみなければ、と水族館へ。サケ・マスを始めとする道産淡水魚を中心とした魅力的な展示が続きますが、それらを過ぎて地下へと向かいます。

着きました。見学スペースは結構広く、どの窓からでも、好きな川の中を眺められます。

「ここは千歳川の中です」と窓に書いてあります。
はっきりと言葉にされると、三上寛とか浅川マキとかの情念フォークのような響きがあります。「♪沈む私の心~ ここは千歳川の中です~」

でもそう書いてみただけであって、常に動きがある川の中を眺めると、こちらの気持ちは沈むどころか妙に浮き立ちます。
窓の近くに、うまいこと魚が寄ってきてくれることばかりでなく、やたらと落葉ばかりが見えたりもするのですが、激しい流れの中をウグイなどが頑張って泳いでいたり、遠くの方に大きなサケが見えたりするので、ずっと眺めていられます。

そして館内の展示で、インディアン水車を日本に紹介した伊藤一隆という人物は、かの中川翔子(しょこたん)の“ひいひいおじいさん”にあたるという豆情報まで知ったサーモンパーク千歳、あるいは新町東公園でした。

(2024年10月訪問)

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