恵庭ふるさと公園は、JR恵庭駅から徒歩5分、黄金(こがね)地区の市街地真ん中に約4haの面積を持ち、恵庭を代表する公園の一つだと言えます。
緑地計画的に言えば、駅の東~北に広がる黄金地区の中心、駅前と北海道文京大とを結ぶ目抜き通りに面したところに拠点となるこの公園を置き、これを挟んで北エリアと南エリアにそれぞれ1haくらいのサブ拠点サイズの公園、さらにサブ拠点から子供が歩いても5分くらいの範囲に脇を固める小公園を置くといった、かなり教科書通りの配置になっています。
開園から30年ほどが経ち、園内の施設などが少々くたびれてきたこともあって、訪れた時は再整備事業が進行中。駅に近く幹線道路に面したところが伐り開かれ、明るいエントランスとカフェができていました。
そこから続く幹線道路沿いも、大きな樹木は少なく、歩道と一体的になった舗装と花壇のスペースになっています。これもおそらく最近の改修で、歩道から公園内への見通しを改善し、歩く人を公園に導き入れるためのものだと思われます。
ブログ作者の好みとしては、境界部分を曲線的にして、もっと自然と園内に足が向くようにしても良かったと思います。
歩道に近いところには、車椅子などに座った状態でも作業ができるレイズドベッド型の花壇や市民農園なども配置されており、まちと公園との一体化にかなり気を配ったことが伝わってきます。
市民農園は、見方によっては花壇などよりもゴチャっとしたようにも見えるので、広い園内では奥の方に置かれることも多いのですが、ここでは道沿いのよく目立つところに置かれています。
この方が、公園を使って活動している人たちの様子が周りの人によく伝わるので、良いのではないかと思います。
あと、この付近には、仮設的なものですが、レイズドベッド状の芝生が置かれていました。
見た限りでは、具体的な用途が分かりませんが、よく目立つ位置にあるので、なにかのイベントに使うのかも知れません。
さて、どうしてそんなに沿道を開放的にすることにこだわっているかと言うと、園内全体としては、ちょっと樹がよく育ちすぎというところがあるからです。
樹木が元気に、大きく育つことは良いことなのですが、街なかの公園は自然の森ではないので、育ちすぎると園内が暗くなって楽しく利用できなくなったり、時には競争に負けた樹が枯れ落ちて危険な状態になったりします。
ですので、できてから30~40年以上経つ公園では、育ちすぎた樹木を適度に間引く必要があるのですが、公園の外周部では、道路側への倒木が出ると特に危険なため、広場周りなどよりも強めに樹木を減らす必要があります。
がしかし、やりすぎると急に緑のボリュームが減ってみっともなくなるので、注意が必要ですが。
とくにこの公園の場合は、開園から30年くらいにしては大きな樹木が多く、多分それは開園前からあった老木も混じっているからだと思われ、公園の安全管理の立場からすると気苦労が耐えないことでしょう。
樹木は古いものが活かされているとしても、園内中央に置かれた丘は、たぶん人工のものだと思われます。
丘の上には、大きな時計台を取り囲む円形の広場。シンボリックではありますが、いかにも大時代的でもあります。
時計台の周りは噴水になっています。訪ねたのがすでに晩秋だったため、冬支度で水が抜かれていますが。
この噴水の水は、渓流のように丘の下へと流れ出て、そのまま丘を一周する水路へと流れ込みます。
水路は広くて長いので、これを満たすだけの水量を流すのは、設備規模の面からも、水道代の面からもなかなか大変だろうと思います。
ついでに言えば、掃除も大変そうです。
さて、丘の上から北を見ると、木立の向こうに遊具広場が見え隠れしています。
丘を下りて行ってみると、大小2つの複合遊具がありました。どちらもまだ新しく、東側沿道の再整備などと合わせて入れ替えられたものと思われます。
大きい方は3階建て。幅広とトンネル付き長めの2本の滑り台を軸に、登攀壁やデッキなどを組み合わせて構成されています。
中には、玉入れの時に使うネットのようなパーツもあり、デッキの上から網の中に落ちて遊ぶことができます。
もう一つの、小さい方の複合遊具。サイズは幼児向け、滑り台の角度も緩やかです。
そんな中で、壁面の飾りはモグラ(オケラ?)。土の玉のようなものをこねています。
幼児向けのイラストとしては、ちょっと怖いかも知れません。
遊具広場の周りでは、たくさんのナナカマドが赤い実を付けていました。

そのほかには、テニスコートやゲートボール場、
また違う季節にも訪ねてみたくなる、恵庭ふるさと公園でした。
(2024年10月訪問)
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