剣谷第3公園は、剣谷エリアの住宅地としては北の方、町名では鷲林寺南町の住宅地にある小公園です。No.3821 剣谷第1公園よりも30メートルほど高く、標高約250メートルのところにあります。
文章にするとわかりにくいですが、公園の横を通る道路が小さなピークを切り通すように通っており、切り残した小さな山と、その横の平場が敷地となっています。
利用の中心は平場部分ですが、小山と道路沿いにも利用可能なスペースがあり、園内をくまなく使えるようになっています。
まずは平場部分。平場だけの面積とすれば1,000平米くらいなのですが、約200世帯が暮らす鷲林寺南町の中では、唯一にして最大の公共平場です。
ですので、遊具はできるだけ隅の方に集めて、広場スペースを大きく取るように配置されています。
園内最大の遊具は、滑り台と登攀ネットの複合遊具。とは言え、ほぼ滑り台と言っても差し支えのないサイズです。
ブランコは、最近の安全基準に合わせて入替えられたと思われ、座板式が2つ、バケット式が1つの3連のものが置かれています。
その隣に、これも新しい登攀遊具が置かれています。
おそらく、ブランコ入替えと同時に、古いジャングルジム(おそらく回転ジャングルジム)を撤去し、その代替として導入されたものと思われます。
それとは別に、これは昔からある小さなジャングルジムも見つけました。
次に、残された小山部分ですが、大石がゴロゴロ転がっており、これを除けていくのが大変なので手を付けずに残しているのではないかと思わせます。
以前にNo.3131 山王公園などでも見たように、六甲山系でも東端にあたる西宮~芦屋あたりは至るところに大石がゴロゴロしており、その中でも形や場所が良いものは信仰の対象になったりしています。
園内で見られるのは、それらに比べれば小さなものばかりですが、工事の時に「これ全部、運び出して!」と言われたら嫌になることでしょう。
巨石の間を縫うように園路が通っており、その先には休憩所があるのですが、訪ねた時は周りが立入禁止になっていました。遠目に見ても休憩所の屋根や柱が傷んでいるので、その対策のためでしょう。
でも、この公園の一番の魅力は、平坦な遊び場だけではなく小山の中も使えるところなので、立入禁止の範囲は建物だけ避けて、もう少し小さくしても良いように思います。
林の植物にはあまり手を入れていない様子でしたが、六甲山系の明るい林でよく見られるツツジ類が花を咲かせていました。
そして、最期は道路沿いのブロック。道からもよく見えるところに大きな藤棚が作られており、四隅からフジが伸びてきていました。
このように花が多い剣谷第3公園ですが、西宮市の取り組み「花の名所」公園としては、ジャスミンの公園とされています。
でも黄色い花を咲かせているのは、カロライナジャスミン。
花を売りにするのに、「ジャスミンとカロライナジャスミンを一緒にするのは、いかがなものか」と思ってみましたが、園内の看板には、そのへんの理由が記されていました。
■案内板より「剣谷第3公園のジャスミン」一般にジャスミンといえば香水の原料として有名なソケイ属の植物ですが、屋外では育 ちにくく、剣谷第3公園には、比較的寒さにも強く、花の形・香りがジャスミンに似てい ることから、その名にジャスミンとつけられ愛されているカロライナジャスミンが約1,300 本植えられています。カロライナジャスミン (フジウツギ科) 常緑つる性の植物で、5月から6月にかけてトランペットの ような形をした、黄色の花を咲かせます。
う~ん、ジャスミンは樹、カロライナジャスミンはツル植物で形が違うし、ジャスミンはジャスミンティーの材料になるけどカロライナジャスミンは食べたら中毒症状を起こすくらい別の植物なので、「ジャスミンの名所」というならジャスミンを植えるべきだし、山の上で育ちにくいというなら、ツツジでもウツギでも、山にあった花木を植えれば良いと思うのですが...
大石とカロライナジャスミンの名所・剣谷第3公園でした。
(2024年4月訪問)
0 件のコメント:
コメントを投稿