佐伯公園は、20世紀初頭に活躍した洋画家・佐伯祐三(さえきゆうぞう・1898~1928)のアトリエ兼住宅を保存した公園です。
庭も含めた全体が公園で、その中の建物が佐伯祐三記念館になっているのですが、敷地が600平米でそこまで広いものではないので、公園とは言いつつも、ほぼ佐伯祐三記念館の外構としての存在となっています。
下写真で、右が記念館展示室、奥にチラッと見えているのがミニギャラリー兼用の管理棟ですので、手前のベンチが置かれている園路沿いだけが、公園らしく無目的に滞在できる場所となります。
■新宿区HPより「佐伯祐三アトリエ記念館」
佐伯祐三アトリエ記念館は、パリの街角を数多く描いた洋画家・佐伯祐三が、大正10年(1921年)に建てたアトリエ付き住宅の跡で、現在は改修・保存したアトリエを展示室として公開しており、祐三の生涯や落合での画業等がパネル展示されています(実作品の展示はありません)。また敷地は新宿区立佐伯公園となっています。この地で佐伯が暮らし、創作活動を行ったのは、米子夫人と長女彌智子とともに渡仏する大正12年(1923年)までと、大正15年(1926年)に帰国し、昭和2年(1927年)に再渡仏するまでの計4年余にすぎませんが、この地は佐伯がアトリエを構え、創作拠点とした日本で唯一の場所であり、連作《下落合風景》を描いた地でもあります。パリでの活動が有名な佐伯の国内での創作活動を知る上で重要な史跡であり、記念館はその礎として整備されました。
2つの建物の間は木デッキで結ばれており、小広場のような使い方もできますが、公園というよりは、やはり記念館の一部という雰囲気です。
緑ゆたかな個人住宅と訪ねたような気分の佐伯公園でした。
(2024年4月訪問)
0 件のコメント:
コメントを投稿