3811/1000　藤兵衛公園（東京都新宿区）

新宿区高田馬場の一角にある藤兵衛公園。
ブログ作者の発音では「とうべえ」と読みますが、新宿区の資料では公園名は「とうべい」となっています。公園名は土地を寄付してくださった方のお名前に因むものなので、お名前の読みが「とうべい」だったのかも知れません。

公園ができた経緯は、門横の案内板に記されています。
「住居跡」と言われると古代人が住んでいたような気がしてしまいますが、公園として開園したのが1991年(平成3年)なので、昭和の終わり頃まで寄付者の方がお住まいだったのではないかと思います。

さて、門を入って園内。
まず門を入るとすぐに園路が折れ曲がり、中門へと通じています。

やや苔むした檜皮葺きの中門。雰囲気としては、茶室へ向かう露地のようです。

門を潜った先には灯籠が建つ池があり、その畔に茶室ではなく公園の四阿があるのですが、この時は四阿で休んでいる方がおられたので、写真は無し。
訪ねたのは春先のことですが、池端にはもともと赤い葉のモミジが植えられているので、秋のようにも見えます。

四阿の横に置かれた灯籠と蹲。公園になる前から、ここにあったものかも知れません。

敷地はだいたい25メートル四方くらいで、池に注ぐ流れが園内全体を巡っており、全体が日本庭園風に仕立てられています。

流れの一番奥にある滝石組。植栽の奥にほどほどに見え隠れしており、歩きながら変化を楽しむという日本庭園の技法が活かされています。

流れ出た水は、折れ曲がりながら園内を巡っていきます。
水が少ない時期は近隣のお年寄りが散策するのに向いており、夏場になってもう少し水量を増やせば、子供たちが遊ぶのに向くようになるでしょう。

勝手口も残る藤兵衛公園でした。

（2024年4月訪問）