3795/1000 平和台公園(神戸市長田区)

2024/11/15

山の公園 神戸市長田区 身近な公園 兵庫県

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神戸市長田区の平和台公園は、この地域のシンボルである高取山から南西に伸びる尾根の一角を残した山林と一体的な小公園です。

町名では、平和台町はこの山の南側で、公園がある場所は長尾町に含まれます。
『角川日本地名大辞典 28 兵庫県』や『神戸市小字名集』などを見ていくと、もともとの字名として西代村長尾があり、徐々に宅地化が進むうちに平和台町が命名されたのが1952年(昭和27年)、長尾町は1958年(昭和33年)、1977年(昭和52年)に両町の境界が一部変更になっているといったことがわかりました。
ということは、ここは公園ができた時は平和台町で、1977年に長尾町に含まれるように変わったと考えられますが、真相はいかに。

でもここで、出入口のすぐ隣に建つ地区集会所施設(くもんの幟が立っている建物)は「高麗台自治会館」というので、長尾と平和台、高麗台の関係に悩みます。

園内に入ってすぐのところにあるのは、神戸で有名な彫刻一家・新谷澤子さんの作品「平和の像・愛情」です。やっぱり公園名にもなっている平和が優勢なのか。

と思いきや、このモニュメントの設置主体は高麗台の各種団体の皆さん。
住居表示としての長尾町も、1958年の設立以来、何度か区域拡張・変更をしているようなので、かつて高麗台という通称・愛称で開発されたエリアが、後に行政的な住居表示としての長尾町に組み込まれたのではないかと考えてみます。

■碑文より
平和は単なる願望からは生まれない
私たちの平和に至る不断の努力がこれを生む
私たちは愛し合わなければならない
昭和50年8月5日 高麗台各種団体連絡協議会

さて、それはさておき現在の平和台公園。「愛情」のモニュメントがあった出入口すぐのところが滑り台やブランコがある遊具コーナーになっており、その先でいちど敷地が狭まってから、グッと広がって少年野球もできる広場になります。

広場は、内野周りは山に囲まれ、外野の方には背の高い防球ネットが建てられているので、少年野球の練習にはぴったりです。

練習中の子供たちに遠慮しながら、山の方に入ってみます。

いま見てきた遊具コーナーや広場などよりもずっと広い範囲の斜面地に、縦横に遊歩道が通っており、大回り、小回りと自分の調子に合わせて林内を散策できます。

高いところまで行くと展望デッキのようなスペースも設けられているのですが、周りの樹木が大きく育っているため、眺めは今ひとつです。

沿道の所々に、謎の石造物もありました。公園施設として考えるとフラワーポットの残骸くらいにしか見えないのですが、正体は何なのでしょうか。

鍵がかかって入れない区域もあります。おそらく、ここから先は公園ではなく、木立の奥に見えている阪神高速道路のトンネル排気筒の用地なのでしょう。

排気筒用地も通れるようになって、もう少し色々な方向から登ってこれるようになると、なお魅力が増すと思う平和台公園でした。

(2024年3月訪問)

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