波に削られて露出した地層からは著名な化石も見つかっていることから、そのイメージを取り入れて整備されたのが、八木遺跡公園です。ただし明石市HPの「市内の主な遺跡」には、そのものズバリの「八木遺跡」は掲載されておらず、その名で呼ばれる遺跡があるのかないのかは分かりません。
上写真で写っている崖地が「アカシゾウ発掘地」で、公園とは遊歩道で繋がってはいるものの、200メートルほど離れています。
■現地の解説板より「アカシゾウ(アケボノゾウ)」
昭和35年(1960)、当時中学生であった紀川晴彦氏がこの海岸の崖からゾウの牙の化石を発見した。その後、同地点を一人で掘り続け、約6年間で97点におよぶゾウの歯や骨の化石を採集した。
昭和41年(1966)には、大阪市立自然史博物館が発掘を引き継ぎ、新たな標本を加えた。これらの標本は同一個体であることがわかり、それをもとに初めてアカシゾウの全身骨格標本がつくられた。
アカシゾウは、今から約120~180万年前に西日本を中心に関東地方に及ぶ広い範囲に生息していた。今のアジアゾウやアフリカゾウと違いステゴドンとよばれる絶滅したグループに属する。体高は約1.5メートルとゾウとしては小型であるが、1メートルほどの長い牙をもつ。アカシゾウは現在では、アケボノゾウとよばれることが一般的である。
アカシゾウがいた頃の明石は大きな湖の岸近くで、メタセコイアやスイショウなどの木が生い茂っていた。
平成18年3月 明石市
公園本体は、海岸段丘の上側にあり、園内のほぼ全体が草敷きの広場状になっています。
ちなみに広場が縞々になっているのは、草刈り作業の途中だから。
で、「遺跡のイメージを取り入れた」公園内のアイテムと言えば、まずはゾウの骨格標本風のシルエットになった複合遊具。白くて長い牙はハシゴになっています。
離れてみると、それほどゾウ感は出ていません。
お尻の方に回ると、もう一本の長い滑り台が。ゾウの尻尾にしては長すぎるでしょうか。
いや、2頭のゾウがそれぞれ反対を向いて立っている様子なのかも。
それからもう一つ、古代住居風の木製遊具もあります。
この遊具の脇から、海岸の方へと流れが作られています。
少し目線をずらせば、明石の海。その先には淡路島が見えてきます。
流れが海に届くあたりにあるのが、古代住居風の東屋。
遺跡公園だから、と言われればそうなのですが、明るい海辺に唐突に建っているのでなんだか珍妙な光景にも見えます。
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