新靭公園は、西宮市の国道2号線沿いにある小公園です。
小さな公園ですが、園内にはクスノキ、エノキなどが大きく育っており、緑の少ない国道沿いでは非常によく目立つ場所になっています。
「新靭」というのは、現在の町名には残っていませんが、元々は昭和初期に大阪の靭地域の資産家たちが出資して住宅開発が行われた「新靭住宅土地区画整理事業」に因むもののようです。
西宮市が発行している『西宮市都市計画年報H28年版』によれば、この事業が実施されたのが昭和8~11年のこと。一方、新靭公園が開設されたのが1965年(昭和40年)ですので、住宅ができてから30年の間が空いています。おそらく、住宅地を開発・管理する会社等が持っていたオープンスペースを、西宮市が買収して市の公園としたのが、この年なのではないかと考えます。
写真ではわかりにくいのですが、園内でも東端の方が1~1.5メートルくらい高くなっており、造成以前の河川の自然堤防らしい地形が残されています。
こうした地形は住宅地としては使いにくいのですが、公園に取り込んでしまえば、なんとなく駆け上ったりして遊べるものになるから不思議です。
一方、平坦な一角には滑り台やブランコ、ラダー遊具などが設置されており、児童公園としての顔も備えています。
新緑の美しい新靭公園でした。
(2017年4月訪問)
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