鳥取市の南町は、旧袋川と狐川という2本の小河川に挟まれた細長い町で、古くからの住宅や寺院が多い地区です。
そんな南町にある南町公園は、狐川に張り付いた小さな公園です。
この公園では、やや古めの鉄パイプ製の遊具に見るべきものがあります。
筆頭は、この蒸気機関車。
青いボディの前部に緑色のカウキャッチャーが付けているので、明治期に輸入された義経号などを思い起こしてしまいます。ちょっとトンガリが足りない嫌いはありますが。
後ろから乗り込めるようになっていて、丸ハンドルも付いています。機関車ではありますが、子供たちが運転するなら丸ハンドルの方が扱いやすいからでしょう。
もう一つ目立っているのは、8連の回転椅子。
公園遊具の回転椅子には、アームで支えるものと、円形の台板の上に椅子を載せて台板ごと回転するものとがあるのですが、ここのものはアームで支えるタイプです。
見た感じに、台板ごと回るものは軽快さに欠ける感があるので、このようにアームで支えるタイプの方が私好みです。
南町公園の回転椅子 |
台板ごと回転するタイプ(No.948 ましき児童公園より) |
また、ポールがグラデーションに塗り分けられた登り棒も、なかなかいい味を出しています。
それらに比べると、ブランコや滑り台はとりたてて特徴の強いものではありません。
あと、よくわからなかったのが、公園から一段上がったところにある隣の空き地に向かうための手作り階段。石灯籠の脚の部分とコンクリートブロックとを組み合わせて、巧みに作られています。
もともと段状に家があり、そこの住民が作ったとすればわからなくもないのですが、段状の空地は公園以外のどこにも出口がないのです。それであれば、本ブログで度々登場する「玄関出たら公園の家」のように、もう少し使いやすい階段くらい作りそうなものなのですが。
市街地にありながら、どこか鄙びた感のある南町公園でした。
おまけ.
気になったのは、公園の横を流れる狐川の緑化手法。水路の中に、水の流れを阻害しないように低い位置の枝葉を落とした盆栽のようなものが並んでいます。
いわゆるコンクリート三面張の味気なさを、少しでもなんとかしようと思ったところまでは良かったのですが、できあがったものは「なんだこりゃ」としか言いようのない姿になっていましたとさ。どっとはらい。
(2017年2月訪問)
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