906/1000 なぎさ公園(神戸市中央区)

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これまでにも何度か本ブログに登場したHAT神戸は、三宮の中心市街地から東へ1kmほど離れたところで、阪神・淡路大震災で被災した臨海部の工場跡などを再開発してできた新しいまちです。
そのHAT神戸の海辺につくられたのが「なぎさ公園」です。
この公園、隣接する兵庫県立美術館を設計した安藤忠雄建築研究所が、公園の方にも関わったそうなのですが、なにぶん安藤氏は建築家。本当のところ、公園内のどの範囲・レベルにまで関わったのかはよくわかりません。

入口に置かれた案内図によれば、園内にはマリンステージ、「静」の広場、交流広場、鎮守の森などに分かれるようです。
道沿いにあるのが「鎮守の森」。阪神・淡路大震災で亡くなられた方を慰霊するためのクスノキの列植があります。

それはともかく、森のなかの所々に何かよくわからないコンクリート角柱や壁が並んでおり、柱はともかく、壁は見通しを悪くしています。
上の案内図にも描かれていますが、壁と石柱とをつなぐと直線状に一方向に続いているので、きっとなにかデザイン上の意味があると思うのですが、安全管理上は障害になるし、海に向かって広がる視界を遮るしで、ハッキリ言って邪魔です。

そこから海の方に出ると、石敷きの「交流広場」があります。
わざわざ特別な名前をつけるくらいなので、単純な石敷きの広場というわけもなく、石の壁とコンクリートの壁に挟まれた細長い空間の中に、意図がよくわからないコンクリートの台がたくさん並んでいます。
この台に座って、歩いてくる人と交流を深めれば良いのかも知れませんが、狭っ苦しくて見晴らしは悪いしデコボコだしで、歩いて楽しい空間になっていないのが難点です。

続いて扱いに困るのは、「『静』の広場」。四角い広場を取り囲むように高い壁を設けて、広場の中にはサクラを列植しています。
広い公園の中の一角に高い壁を設けて周囲と切り離し、「静」を表現・体感できるようにしたということなのでしょうが、逆に言えば外からは壁の中で人目が届きにくいため、ホームレスの皆さんにとっては格好の溜まり場所。いつ行ってもたいてい誰か寝ています。

英国風の庭園では、レンガ塀や生垣で小さく区切った小庭ごとの変化を楽しむ「ガーデンルーム」という手法がありますが、もちろんそれとは異なります。

また海辺であまり条件が良くない所に、根本を人が踏んづけて歩き回れるような形で木を植えては、育つものも育たなくなっていることでしょう。

そして「マリンステージ」は、コンクリート敷の円形広場の周りをスタンドが囲むもの。いわゆるステージ(台)はないのですが、その分どこからも見やすくなるタイプです。
ステージの背景には斜張橋(摩耶大橋)が見えて、非常に気持ちのよいものになっています。とくにイベントがない時でも、スタンドに腰掛けて遠くを眺めるには良いところだと思います。もっとも、変な壁があちこちになければ、この公園内のどこからでも眺めは良いのですが。

ほかにも、あんな壁こんな壁、壁がやたらと目立ちます。

3 on 3のコートもあるのですが、ここも壁に囲まれて周りからは見えにくくなっています。

と、こんな感じのなぎさ公園ですが、一箇所だけ遊具があって、そこだけは周囲の道路からよく見えるようになっています。
それがこの、不思議な遊具。デコボコの長いデッキ道を上ったり下りたりしながら歩いて行くことができますが、あまり遊び方を限定せずに色々な使い方ができるものです。

制作者の名前の入ったプレートも設置されていて本当に遊具なのか心配になりますが、大丈夫なようです。

この遊具とセットで設置されているのは、「ガチャピンとムック」と呼びたくなるイスのようなもの。これも、とくに遊び方を限定されないでしょう。

ということで、震災復興、未来への云々という大きなテーマを表現しようとしすぎて、なんかチマチマしている印象のなぎさ公園でした。
でも、利用者はあまり気にせずに、使いたい場所を使っていることとは思いますが。

神戸市役所による公園紹介ページ

(2014年12月訪問)

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