842/1000 中央公園(福井県福井市)

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No.841でチラッと話題に触れた江戸時代の福井城ですが、本丸部分は明治以降に福井県の行政中枢に転換され、現在も県庁や県会議事堂、県警本部などとして利用されています。各建物の周囲には緑地もあって寛げるようになっていますが、公園ではありません。

本丸から堀を挟んだ西側、かつての二の丸の一部には福井市役所があり、その隣が福井市の中央公園になっています。

城跡ではありますが、市役所隣接の公園ということもあって、とりたてて城跡を活かした公園ではありません。集会などに使える大きな広場、野外ステージ、そして数々の記念碑。本ブログで言うところの「中央公園」の条件をよく満たしています。

この時は時間がなくて、ゆっくりと石碑めぐりもできなかったのですが、かけ足で何点かご紹介。

まずは震災記念碑。
福井県は1948年(昭和23年)6月に大地震に見舞われ、福井・石川両県で死者3,769人、負傷者22,203人、全半壊家屋48,000戸などの大きな被害を受けました。

■震災記念碑
昭和23年6月28日 突発せる激震により本市は瞬時にして壊滅の悲運に遭遇した
此碑は此未曽有の災禍を永久に記念するために建てたものである
市民は常に此災禍を想起して心を戒め実を慎むと共に
当時寄せられた内外の温い同胞愛と人類愛を胸に刻み
感謝報恩の念に燃えつつ日常の業務にいそしまねばならない
福井市

郷土の偉人は、まず岡倉天心。
横浜生まれの東京育ちですが、お父さんが福井藩士だったそうです。


現地の案内板より「岡倉天心」
■岡倉天心(文久2年~大正2年 1862~1913)
名は覚三、越前藩士の子として生まれ、幼少より英文、漢籍に親しみ東京大学を卒業後に、文部省に奉職、日本美術の振興、文化財の保護に尽力、東京美術学校長を辞職後、雅邦、大観、春草、武山らを率いて日本美術院を創立し、近代日本画を育成、米国に渡りボストン美術館東洋部長として「東洋の理想」「日本の覚醒」「茶の本」など英文著書を著す一方、米国各地で講演しその高い識見、円満なる人格は西欧人より深く尊敬された。
初めて日本と東洋の「心」を西欧に紹介した超人的な業績は不滅であり、伝統の尊重と模倣を排し、創造を説いた言葉は永遠の真理として生き続けるであろう。
昭和52年(1977)11月 岡倉天心先生顕彰会 会長 中川平太夫

本ブログでの「中央公園」といえば、政治家の記念碑も欠かせません。
目に付いたのは、大手ゼネコン・熊谷組の創設者にして貴族院議員だった熊谷三郎太の胸像。

そして、その息子で熊谷組の社長、福井市長、参議院議員などを努めた熊谷太三郎の胸像。
歴史上のお殿様ならともかく、明治以降の政治家で親子二代の胸像が同じ公園に並び立つというのは、けっこう珍しいかも知れません。

■現地の解説板より 熊谷太三郎
熊谷太三郎(くまがい たさぶろう)1906~1992
熊谷太三郎は、主に昭和時代に活躍した政治家です。
昭和20年10月に第10代福井市長となり、昭和34年5月まで務めました。
太三郎が福井市長になった当時。福井市は戦災や震災の影響で重大な被害を受けていました。太三郎は、福井市の復興のため都市計画事業、下水道事業、教育行政などに力を入れ、そのおかげで、福井市は驚異的な復興を遂げることができました。このとき太三郎が行った事業が、現在の福井市の発展の礎となっています。
市町を辞めた後は、昭和37年7月に参議院議員となり、国会議員の立場から福井市の発展に貢献しました。

そのほか、遊具広場で目立っていたものを何点か。
こちらの滑り台の屋根部分。遠目に見て、「恐竜?」と思ったのですが...

近寄ってよく見てみると、これは福井県なのでは!? (少し頭がスリムですが)
地図帳で有名な帝国書院のHPより引用して表示
https://www.teikokushoin.co.jp/statistics/japan_world/japan/map/plain/18.html

こちらは一見すると砂山のようですが、実際はしっかりと固められているので、石の山遊具に入れてよいと思います。

木馬のようなトンネル遊具は、下を潜って遊ぶことができるし上に跨って遊ぶこともできます。

こんな福井市の中央公園ですが、市の施策として、中長期的には城址公園としての性格を強めることが位置づけられており、一部ですでに改修工事が始まっています。
金沢城が同様の方針で成功したこともあって、各地で同じような事業が始まっていますが、城址・公園だけではなく周辺市街地の土地利用や建物景観なども含めた息の長い取り組みが必要ですので、またいつか福井市を訪れた時はこの記事と見比べてみたいと思います。

●福井市HPより 中央公園周辺再整備事業

(2014年9月訪問)

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