今は日本中に植えられていて、もっとも馴染み深い桜となったソメイヨシノ(染井吉野)は、幕末の頃に江戸・染井村の植木屋が生み出した品種だとされます。
現在は染井という町名は残っていないのですが、豊島区のJR駒込駅、巣鴨駅のあたり一帯が染井村だったそうです。
ということで、JR駒込駅を出たところの駅前広場が「染井吉野桜記念公園」と名付けられています。
駒込はそれほど大きな駅ではありませんが、そうは言っても山手線の一駅の駅前ですので、土は植え込みの中にしかなく、全面が舗装されています。
ソメイヨシノを記念してはいるのですが、樹木にとっては厳しい環境と言えます。もうちょっと良い場所があったようにも思うのですが。
まぁそれもそのはずで、見ての通り駅前ロータリーの中心を公園にしたような格好の用地なのですが、実際、以前は駐輪場として使われていた場所を、駐輪場地下化&地上公園化して整備されたものだそうです。
そういう感じなので、公園としてみると目立って取り上げるものはなく、まさに「広場」です。花でも咲いていれば、写真も華やかになったのですが。
No.774 岡本南公園もそうでしたが、サクラを売り物にしている小公園の場合、時期外れの訪問だと記録もイマイチになってしまいます。いつか、その時期に再訪したいものです。
●現地の解説板より「染井吉野櫻發祥之里 駒込」
駒込の一部は江戸時代染井と呼ばれ、巣鴨とともに花卉・植木の一大生産地であった。
この地で江戸時代以後多くの優れた園芸品種が誕生したが、なかでも染井吉野は、当地の地名から名付けられ、世界を代表する桜の品種となった。
左の絵は、植木屋の第一人者、染井の伊藤伊兵衛の庭で大勢の人が花を愛でている様子である。
●豊島区役所による公園紹介ページ
(2014年9月訪問)
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