新潟市の東部、新発田市との市境付近にある福島潟(ふくしまがた)は、砂丘の働きによってできた潟湖で、江戸時代から徐々に埋め立てられて小さくなってきていますが、今でも約260haの広さがあります。
この福島潟には多くの河川が流入するものの、出ていく河川が少なく、水害が生じやすかったために、平成の中頃に大きな放水路が作られたのですが、これの流出口付近が「水の公園福島潟」になっています。
都市公園ではなく、自治省~総務省系の補助金を使った環境保全・学習施設ですが、なかなか風光明媚なオープンスペースですので、記録します。
下写真が放水路。水が流れる低水敷だけでも80メートルくらいの幅がある巨大なものです。公園区域は、この放水路と道路とで、大きく4ブロックに区切られています。
まず始めは、拠点建物である「水の駅・ビュー福島潟」と、その周りにあっていわゆる公園っぽい「潟文化の森」へ向かいます。
ビュー福島潟は、無料のビジターセンター、有料の展望・展示施設、ホールなどの貸館施設を組み合わせた7階建のものです。
私は無料で入れる3階までしか上らなかったのですが、館内は渦を巻くようにスロープが巡っており、それにあわせて窓も斜めになっているという、さざえ堂スタイルの建物です。
スロープの途中から館内を見下ろすと、こんな感じです。
ビュー福島潟の周りに、駐車場や広場、遊具などが集まっており、ここが潟文化の森。
読み方は「ガタブンカ」なのか、濁らずに「カタブンカ」なのかと考えながら歩きます。
ここだけでは「潟文化」が何であるかはわからないのですが、察するに、古来からの潟と結びついた農漁文化、食文化、生態系などのことだろうと思います。
が、それを表徴する公園空間の作り方が難しかったものか、舟やクリークなどが展示されているわけでもなく、わりとよくある木製遊具広場になっています。
でも老朽化のため、いくつも遊具が使用停止中。やはり潟は湿っぽいから、木製品が傷みやすいのでしょうか。
でも、そこにトンボが集まっているのは潟っぽくあります。
これは、排水機場で使うポンプをモニュメント的に展示したもの。ここだけが、フィールドミュージアム風です。
戻って、道路を渡って「自然学習園」に入ります。
ここは湖岸というか、法的には河川区域の低湿地帯に園路を通し、散策しながら潟の自然環境を観察できるエリアで、小さなキャンプ場も設けられています。
ここだけでも1.5ヘクタールほどあって、ところどころで足を止めて動植物や景色を眺めていたら、一周するのに1時間くらいかかってしまいました。
見どころは、大きくは3つあって、1つは「自然学習園の池」と呼ばれ、小さな池がいくつも作られているポイント。池同士を隔てる堤を歩きながら、近い距離で水生植物を観察することができます。
八ツ橋などの園路が通って人が歩きやすいところは植物観察に、高茎草本で隔てられて人が近づきにくいところは野鳥観察などに適しています。
それぞれの池には「ハス池」や「オニバス池」といった名前が付いているので、もともとは池ごとに違った植物を導入したのかも知れませんが、今となってはよくわからないです。
あぜ道1本分くらいの違いで、そんなにうまくコントロールできるとも思えませんし。
もう1つの見どころは、福島潟本体の近くを歩ける園路です。
ここからだと、大きな水面越しに遠くの山なみを眺める雄大な景色が楽しめます。
私が訪ねたのは、秋の中頃の半端な時期でしたが、それでもカモ類がたくさん集まっていました。冬になれば、もっと多種多様な鳥類を観察できると思われます。
そして3つ目は、潟来亭(かたらいてい)というヨシ屋根の民家風の休憩所。
中は畳敷きで囲炉裏なんかもあって、自由に休憩することができます。
潟来亭の周りは、やや耕作地っぽくなっているので、季節によっては菜の花などを使った修景植栽が行なわれるのかも知れません。
そして、潟文化の森から放水路に架かる橋を西に渡ったところにある「水辺の休憩広場」エリア。
陸上トラックひとつ分くらいの池があり、その中の島部分に遊水館というプールがあって、池の外を散策できることもできるというものです。
なんだか取ってつけたような施設で、水の公園内のほかの施設とも今ひとつ連携していないのですが、おそらく、新潟市に合併する以前の旧・豊栄市の政策が絡んでのことではないかと思います。
新潟らしい風景が楽しめる、水の公園福島潟でした。
(2025年10月訪問)
























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