さて、ずいぶん前にNo.271 もとまち公園と、No.271 みなみもと町公園を訪ねました。
これらは、戦前にあった四谷区の南町元町とが合併した新宿区南元町にあったのですが、その町域から道一本だけ隔てた港区元赤坂に、みなみ児童遊園があります。
が、行ってみると、港区元赤坂2丁目の住居表示板の下に、新宿区立と書かれた園名板があって、ここは新宿区なのか港区なのか、大いに迷ってしまいます。
園内の注意看板も新宿区のものなので、間違いなく新宿区立の公園です。
周りの状況はこうなっていて、ロータリー状になった道路に囲まれた島の部分が公園です。
そして下写真でいうと、公園左側から奥で見えなくなる道路が新宿区と港区との区境で、公園の土地は港区に含まれる事になっています。
新宿区の都市計画情報「新宿区みんなのGIS」(https://www.sonicweb-asp.jp/shinjuku2/)から現地付近の情報をキャプチャしてみると、次のようになります。
まず公園の位置。新宿区の公園として、みなみ児童遊園が掲載されています。
上写真は、公園の西側から東側を眺めています。
でも区境を見ると、やはり新宿区の区域をはみ出しています。ここまでは現地で見たことの確認です。
自治体間では、たまに「境界未定地」と言って、どの自治体の土地か定まっていない土地が存在する例があるのですが、それとも違うようです。
ここで、「ほかの公共施設はどうなんだろう?」と思って道路台帳を確認すると、公園よりもさらに南に、新宿区管理の道路が伸びている事がわかりました。
この理由を考えてみると、公園よりも南側に数軒の家(港区所属)はあるものの、その先の台地上は明治記念館や赤坂御用地になっていて隔絶されており、その数軒だけが新宿区にはみ出しているところが思い当たります。
その数軒めがけて、港区として道路を敷くよりも新宿区から続けてくる方が効率的ですし、公園については新宿区側の人口が多いけど適地がなく、港区側に土地が確保できそうだったので、「両区の人が使える場所に公園を作ろう」と、両区の協力体制が敷かれてたのかなぁと考えてみます。
改めて園内。
見てきたように、道路に囲まれた島状の用地なので、外周はしっかりとフェンスに囲まれて、出入口はひとつだけ。交通安全に気を使っています。
遊具は2連ブランコ、回転ジャングルジム、砂場など。
少し窮屈なくらいですが、ひと目で公園全体が見渡せるので、幼児を遊ばせるのには意外に向いています。
しかし、外周にしっかりと柵があるのなら、砂場には無理して柵を付けなくても良かったのではないかと思います。
立地の謎に気を奪われてしまった、みなみ児童遊園でした。
(2025年1月訪問)
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