3877/1000 箕谷城跡公園(神戸市北区)

2025/03/07

城跡 神戸市北区 身近な公園 兵庫県

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神戸市北区の箕谷(みのたに)は、兵庫津から北へ伸びる街道が東の有馬、西の三木へと分かれる要衝となっており、この地域の物流や軍事において重要な場所でした。
そんな箕谷の、旧集落からは少し離れたニュータウン内に、箕谷城跡公園があります。

もっとも、園内には人為的に造成されたらしい平坦面や、濠っぽい谷地などがあるのですが、はっきりとした記録に残る城跡でもないものか、いわゆる城址公園のような整備内容ではなく、地形を活かした一般的な小公園の姿となっています。

ちなみに神戸市の埋蔵文化財マップで確認すると、埋蔵文化財包蔵地になっているのは、公園よりも少し北の山林部分。
「公園は城跡に隣接しているけど、そこまでは城域は広がってないよ」ということなのか、「公園内も城跡だろうけれど、包蔵地として保護するまでではないよ」ということなのか、すこし迷います。

神戸市情報マップより

さて、階段を登って園内に入ってみます。
ここは西向きの斜面地を造成した細長い広場で、サボテン型のブランコや、揺れる動物遊具が置かれています。

狭い場所でも設置できるサボテン型が採用されていることで、逆にここが狭いことが浮き彫りになってきます。

ずっと進んでいくと一番奥に折り返して上段と繋がる階段があり、ここにガケ滑り台が付いています。ダメじゃぁないのですが、それぞれの遊具が離れすぎていて、遊びにくいようにも思います。

その階段を上がると、少し大きめの平坦地があり、複合遊具が置かれた遊び場になっています。

園内ではここが一番見晴らしが良く、北の帝釈山系の方へ視界が開けています。

でも真北、この丘のすぐ下にあるはずの志染川沿いの街道は見えにくいので、やっぱりお城として考えるなら、もう少し北まで続いていないと、今ひとつ役に立たない気がします。
やっぱり、包蔵地図の位置が正しいのでしょうか。

複合遊具のある段から少し北に進んだ位置には、やや谷っぽい地形に続く平場があります。山城だとすると立派な郭ですし、公園としては、この園内で一番まとまった広場です。

そこから階段を上った先は、広場と言えば広場、広めの園路と言えばそうとも言えるといった感じで、無理に大きな造成をせずに、地形に沿って通れるようにしてある仕上げです。

さらに、上写真左手の奥の方には、住宅地との境目にさらにもう一段高い平場までありますが、木立と住宅とに囲まれてしまい、あまり使い勝手の良い場所にはなっていません。

中世の山城っぽく、高さが異なる細かな平坦面がいくつも連なっているため、景色に変化があって、散歩をするのは楽しい公園です。

また、子供がかくれんぼをするにも良いと思いますが、園内で見通しが効く場所が限られるので、下手に隠れるとまったく見つけてもらえなくなることでしょう。

往時に思いを馳せて楽しい箕谷城跡公園でした。

(2024年7月訪問)

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