三国志の物語に登場する合戦の地・烏林(うりん)は現在の湖北省ですが、ここは尼崎の鳥林(とりばやし)公園。よく似た漢字があるので、できれば園名板には読み仮名を付けて欲しいところです。
園内は少し不思議な構造になっており、あたりの土地がずっと平坦な中で、公園の中央部だけが1メートルほど盛り上がっています。周囲の都市整備事業の際に、切り盛りして余った土を持ってきたのでしょうか。
反対側から見るとさらに複雑で、民有地との境界部から植え込み分だけ1.2メートルほど引き込んだところに擁壁を立てて、盛土をして公園敷地を形作っています。これは、まだ周囲の都市整備事業が終わりきっておらず、もう少し変化するかも知れない余地の役割を、公園が担っているのではないかと考えます。
ただ、盛土をした分だけ根がよく伸びるのでしょうか、園内はケヤキやクスノキが大きく育っており、鳥が集まって鳥林の名にふさわしくなっています。
林の下には、木製パーツを多用した複合遊具。少し傷んではいますが、公園の雰囲気によく似合っています。
また高低差が付いてる箇所を有効利用して、コンクリート製の滑り台、その横にはワニ遊具が置かれています。
ワニ遊具は、滑り台ほどもツルツルしていないので、橋のように背中を渡る遊び方になるかと思います。
ワニの背を飛び渡るといえば因幡の白兎。これに出てくるワニは、こういうワニではなくサメのことだと理解されていますが、類似の説話が東南アジア各地にも伝わっていて、そちらは本当にワニだということです。
そして、鳥林公園の道向かいにあるのが西立花町4丁目子ども広場。道1本分なので、4メートルしか離れていません。
こちらは隣接のマンション開発に伴って作られたものと思われ、100平米あるかないかの敷地に、コンクリート製の動物遊具とベンチが置かれた狭小公園です。
正直なところ、そこに鳥林公園があるのに、こちらで遊ぼうとするのは、かなり特殊な状況ではないかと思います。
イヌとカメとがワニから逃れてきている鳥林公園と西立花町4丁目子ども広場でした。
(2023年10月訪問)
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