3512/1000 十文字山西公園(神戸市東灘区)

2023/12/22

神戸市東灘区 身近な公園 兵庫県

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神戸市東灘区の西岡本7丁目は、6丁目までとは少し離れて道一本でのみ繋がった一団の住宅地で、ヘルマンハイツという愛称を持っています。それは、この地にはドイツ人のビクトル・ヘルマン氏が明治終わり頃に建てた豪邸があり、その跡地を開発したものだからです。

ヘルマン氏は現存する国際企業シーメンス(ジーメンス;SIEMENS)の極東支配人を務め、後にシーメンス事件と呼ばれる疑獄で有罪判決を受けた人物です。
主が去った跡のヘルマン邸は放置され、1945年(昭和20年)に空襲だか火災だかで焼け落ちたあとも20年ほど崩壊した姿を晒していたそうですが、昭和40年代に宅地造成されてヘルマンハイツとなりました。

東灘区役所発行『東灘歴史散歩』にはヘルマン氏が収監された1914年(大正3年)の新聞記事が転載されています。
小さな記事を頑張って読み取ると、”六甲山腹の絶域、森を負い海に臨みて宏壮たる大建築物あり。蒼樹の妙、配石の奇、頗る数寄を極め山水の風致を併せ得たる佳境にして、門標に墨痕頗る鮮やかにウイトル・ヘルマンと書かれたり”、“門を潜って約一丁、屈曲一再ならざる山道を辿って邸前に立てば、邸内圁として聲なく僅に窓外に漏るるピアノの響は哀傷の涙を含んで音を付近の樹木に傳ふるの外は只梢の囁のみ”といった邸宅の描写とともに、ドイツ城郭のような石造りの豪邸の写真を掲載しています。

今は大邸宅の名残などありませんし、造成されて地形や道路の取り付きも変わっていますが、ヘルマンハイツ入口の坂の途中、十文字山西公園のあたりに建物があったようです。
ということで、本ブログではおなじみの、大きな話から始めて小さな公園の話へと落としていく展開。

南斜面の高台にある三角形の敷地で、坂道の都合上、出入口は一つだけなので、考えようによっては幼児でも安全に遊ばせやすい公園です。

小さな園内ですが、滑り台、4連ブランコ、砂場をコンパクトに収めてあるので、一通りの遊びはできます。

狭い中を少しでも通りやすくするためか、滑り台はデッキを支える足がないタイプ。
出入口からまっすぐにブランコに遊びに行きたい子供さんに便利なデザインです。

そして、公園の規模に対して大きすぎる気もする円形砂場。
直径は5m以上あるので、相撲だってとれます。

砂場の向こう、園内の一番端から市街地方向を眺めるとこんな感じ。ヘルマンさんが見ていた光景からは、ずいぶんと変わったことでしょう。
市街地や港までは少し距離があるので、昼間よりも夜景の方が良いかも知れません。

知ってる人はヘルマンさんのことを思い出すかも知れない十文字山西公園でした。

(2023年5月訪問)

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