扇橋(おうぎばし)は、江東区の北部、小名木川などの運河に三方を囲まれた町です。
いまも大横川に同名の橋が架かっていますが、きっと昔は扇形をした美しい木橋が有名だったのでしょう、南に少し離れたところにある公園と小学校も扇橋の名を冠しています。
ここ扇橋公園は、関東大震災からの復興事業でつくられた復興小公園の一つで、その大きな特徴である小学校との一体化が、今も保たれています。
「一体化」にも色々なタイプがあるのですが、ここは門の向こうの校庭が、じつは「公園兼校庭エリア」と位置づけられて、時間帯によっては公園の一部として使って良いことになっているようです。
都市計画上は校庭の南1/3くらいのところまで公園が設定されているので、この利用ルールそのものは震災復興とは関係なく、おそらく戦後に校舎やプールなど学校施設を拡大する際に公園用地を一部削った代替措置として定められたものではないかと思います。
ということで、1年中24時間、気がねなく使える公園スペースは、小学校の南に細長く張り付いた1,300平米ほどで、さほど広いものではありません。
しかし小学校と一体化している安心感みたいなものもあって、とても雰囲気がよく出入りしやすい公園となっています。
遊具は、こちらの擬岩風滑り台、砂場、幼児用滑り台くらいで、あとはパーゴラ&ベンチくらいしかないのですが、いくつもの保育所の子供達が入れ替わり訪れていました。
親子2人連れくらいならこちらも人気なのでしょうが、団体で来ると、園児の皆さんも擬岩滑り台に夢中で、少し寂しそうなネコの滑り台。
あと、園内にはかつての高潮・水害の浸水高を示すモニュメントがあるのですが、関東大震災関係のものは見当たらなかったので、公園ができた経緯からすると、少しは触れて欲しかったように思いました。
明るく気持ちの良い扇橋公園でした。
(2023年4月訪問)
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