鴨川の東、五条通の南北一帯は、そこに立つ六波羅蜜寺から地名が採られて六波羅(ろくはら)と呼ばれます。簡単な字に置き換えられて六原とも書き、今も社寺が多く、また五条坂へと連なる清水焼の窯元・販売店なども建ち並ぶ町になっています。
そんな町にある六原公園は、地区公民館のような施設やすらぎ・ふれあい館と一体的に整備された小公園です。
一箇所だけで道路に面した奥行き40メートルほどの細長い敷地ですが、全体的にやすらぎ・ふれあい館の前庭のような仕立てになっており、大きな円形ベンチなどが設けられています。
遊具はスプリング式の揺れる動物遊具が2基のみ。ご近所のお子さんが、短い時間あそぶくらいの利用になると思います。
公園の一角には、「京都市陶磁器試験所発祥地」と刻まれた碑が建てられています。これは、明治時代に陶磁器の新技術開発などを目的として整備された施設で、後に機構改革や規模拡大で郊外に移転するまで、この地にあったそうです。
公園のすぐ南には、窯元のレンガ煙突が残されているのですが、今は市街地の中なので、さすがに使われていないと思います。
京都の産業の近代化について思いを馳せる六原公園でした。
(2021年11月訪問)
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