2969/1000　川原公園（神戸市垂水区）

神戸市垂水区を流れる福田川の東に「川原」という町名があるのですが、そこからは数百メートルも離れたところに川原公園があります。公園敷地も丘陵の尾根端を使っており、町名も地形もまるで川原っぽくないところが不思議です。

出入口は一つだけ、それも屈曲した上り坂になっているため、園内の様子をうかがい知ることがまったくできません。

上り坂の途中には、高低差を活かした滑り台の出口だけがあります。スタート部分は、坂を進んで園内に入ってからでないと現れないようです。

坂道をトコトコと上って左に曲がると砂場が見えて、やっと公園の主要部にたどり着きます。

でもまだ本当の主要部には、さらに数段、階段を上らないといけません。

ブランコや複合遊具のある平場が遊び場としての主要部で、先ほどのロング滑り台のスタートもこの平場面にあります。

ただ、周りの複合遊具などは最近に更新されているので、それらと比べるとロング滑り台はいささか古ぼけて見えます。

金属製の柵やデッキは錆びているし、周りに樹木が茂りすぎているしで、どうにも楽しい遊び場の雰囲気が損なわれています。滑り台全体を入れ替えるのは大変でしょうが、せめて金属部のペンキくらいは塗り直してあげて欲しいところです。

そして遊具コーナーのさらに奥には、土敷きの小広場があります。地形的にはここが尾根のピークで、周りの斜面地に育った樹木に囲まれて、外界から切り離されたような形になっています。

以前に訪ねたNo.627 泉ヶ丘北公園が近く、立地条件などが似ているのですが、起伏の多い住宅密集地の地形を巧みに生かして周りの町と繋がっていたNo.627と比べると、こちらは出入口が1つだけの行き止まり形状なので、利用面では条件が悪いと言わざるを得ません。
このフェンスの向こう10メートルほどのところには住宅地があるので、なんとか出入口をもう1つ作るだけで随分変わるとは思うのですが、それを許さない様々な事情があるのでしょう。

「出入口だけが問題」と言えばそうなのですが、その問題がかなり大きい川原公園でした。

（2021年11月訪問）