路線バスの発着路線も多く、23区東部エリアのターミナル駅という感があります。
そんな亀戸駅北側のロータリーに隣接して、亀戸駅前公園があります。
駅ロータリーに面した入口の横には、”叫べ!『ダメ。ゼッタイ。』” の巨大な時計塔。
地元のライオンズクラブが寄付したもののようなのですが、喫煙所、麻薬撲滅、手足の生えた地球、和太鼓、時計、謎の屋根と積み重ねられており、要素が多すぎてわけがわかりません。
駅前らしく、園内は全体が石貼り舗装された広場状になっており、その中央に噴水池があります。
池の真ん中には、親亀・子亀・孫亀に羽が生えた、謎のモニュメント。
その名も "HANEKEME '92"
「ハネカメ ナインティトゥー」と読めば良いのでしょうか。
■現地の解説板より 「HANEKAME’92」
池の真中にある噴水は親亀・子亀・孫亀がそれぞれ背中に重なった格好で、高さ3mあり、一番上の孫亀の背中から水が噴出しています。羽がついているのは、「亀戸地区が未来にむかってはばたくように」(製作者談)との願いがこめられています。
で、これだけなら構わないのですが、この亀は、江東区を守る四神の一つと数えられているようです。
公園に四神思想を盛り込む件については、かつて沖縄市の、かめ、どらごん、しーさー、ほうおうの4公園を訪ねて、おおいにコレナンデ感に悩まされたことがあります。
このモニュメントについても、ブログ作者としてはコレナンデ感に襲われるのですが、地元の方々には愛されているようで、駅近くにはご当地ヒーローの「羽亀戦士カメイダー」が描かれた自動販売機もありました。
駅前でよく目立つ公園ということから、ほかにも気になるアイテムが色々と放り込まれています。
こちらは、荒川の水位を表すモニュメント。周りの柱部分にはこの付近を襲った洪水の水位が刻まれ、中央の表示板部分には現在の荒川の水位が表示されるという仕組みになっており、日頃の暮らしの中では気づきにくい水害の危険性を教えてくれます。
■現地の解説板より「荒川水位表示モニュメント」
このモニュメントは、荒川の水位を示しています。
発光ダイオードの水位グラフと、水盤の水面が現在の荒川の水位を示します。
水盤上のオブジェは、川から顔をのぞかせた亀をイメージし、左右のアルミパネルには荒川周辺に住む生き物たちを彫刻しています。
平成9年12月
少し拡大してみると、一般に「大正6年津波」と呼ばれる1917年の台風高潮が4メートル超え、昭和54年(1979)20号台風、昭和24年(1949)キティ台風などが3メートル超えなどとなっています。
ただ、モニュメントの全高が高すぎて、大正6年津波でもモニュメントの半分ほどの高さにしかならないので、今ひとつ「高い!」ように見えないのが残念です。
結局、なにを表現したいのかが固まっていないと言えましょうか。
しかし、一番の謎のモニュメント?は、こちらの「ロケット館」
下写真だけではトイレの目隠し板にしか見えませんが、現地でよく見てみると、やっぱりトイレの目隠し板です。
ということは「トイレそのものがロケット館なのか?」と思いますが、建物にも、赤・青の飾り窓が付いた屋根にも、それほどロケット感はありません。
現地にあるプレートによれば「亀戸副都心の促進を願って~『ロケット館』 この地が、未来を結ぶ発射基地として、展開されることを願っています。1992.4.1 江東区」ということなので、バブルの残り香ただよう1990年代初頭に、そういうことを企てていた名残だということはわかりました。
しかしなぜ、公衆トイレがロケット館なのか。その謎を解き明かすチャンスは、次回の来訪時まで取っておきましょう。
さて、この亀戸駅前公園と、敷地としては西に繋がっている、もう一つの小公園があります。それが「かめ・うさぎ児童遊園」です。
先ほどの水位モニュメントの裏手に回ると、そこに複合遊具などが置かれているのですが、いちおう別の出入口や園名板があるので、駅前公園とは別扱いになっているようです。
ここまでずっと亀推しだったのに、急に兎が入ってきます。
しかし、あくまでも亀戸の主役は亀。
通常は「うさぎとかめ」と呼ばれる物語を題材にしていますが、園名は「かめ・うさぎ」の順になっています。先に呼ばれる方が主役、後から呼ばれる方は引き立て役という暗黙のルールは、かつてのBI砲(馬場・猪木)の時代から変わっていません。
遊具としては、複合遊具と「おもしろビーム」と名づけられたこちらの物件。
遊び方の看板はあるのですが、肝心のリングが失われているため、ただのビーム状のモニュメントと化しています。
色々と心に引っかかるところの多い東京の副都心、亀戸駅前にある2つの公園でした。
(2018年12月訪問)
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