1818/1000 角川庭園(東京都杉並区)

2018/06/18

杉並区 庭園 登録文化財 東京都

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角川庭園は、俳人であり、角川書店の創業者でもあった角川源義(1917~1975)の居宅を公園としたものです。
角川源義と言えば辺見じゅん角川春樹角川歴彦の三姉弟の父親なわけですが、資料によれば、この居宅が建てられたのが1955年(昭和30年)だそうなので、それぞれ1939年、1942年、1943年生まれの姉弟たちもここに住んでいた時期があったかも知れません。

現在は、公園・お庭としては「角川庭園」、居宅跡の建物は「幻戯山房~すぎなみ詩歌館」という名称で公開されています。
「幻戯山房」がよくわからないのですが、源義氏が「げんぎ」繋がりで自宅のことをそう呼んでいたのでしょうか。

幻戯山房の一階は、展示室と茶室、貸室スペースなどとして公開されています。この日は貸室でなにかの講座が開かれていたので、写真は茶室部分だけ。

ただ、優れた近代建築として国の登録有形文化財にもなっている建物の玄関先に、ラフな手作り感満載の案内板や、無粋なペットボトルを並べるのは如何なものか。
必要なものだということはわかるのですが、それだけに見せ方はご検討いただきたいところです。

一方のお庭部分は、面積は500平米くらいでしょうか、200メートルほど北にあるNo.1817の大田黒元雄氏のお庭と比べると、それほど広いものではありません。
しかし、善福寺川に向かって南方向に落ちていく斜面地の地形を上手に活かして、開放的で明るい雰囲気のお庭になっています。

芝生地から南に落ちる斜面を縫うように石畳の小経が作られており、ちょっと考え事をしながら歩くのにも良い感じです。
左側(下側)に密に植えられたカシが、ややお庭の雰囲気にあっていないように思いましたが、資料によれば元々田んぼだった隣接地に団地ができたため、目隠しとして植えられたものだそうです。

確かに、建物脇から見てみると、目隠し効果は歴然でした。

びっくりするほどの「豪邸!」でもなく、現代人の暮らしに通じる親しみやすさがある角川庭園でした。

杉並区公式情報サイトすぎなみ学倶楽部による公園紹介ページ

(2018年2月訪問)

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