警固(けご)公園は、西鉄福岡(天神)駅を西に出てすぐ。本ブログに登場した公園の中では、No.649 尼崎市の中央公園と並ぶ駅直結型の公園です。
手前の石敷き、奥の高木が見えているあたりまでが公園、その後ろがもう駅ビルです。
かつての警固公園は、そうした立地にも関わらず園内に高低差や死角をつくる建物が多くて見通しが悪く、周囲の道路からは閉鎖的な印象すらある公園でした。
そこで全面的な再整備が実施され、3年ほど前に広場型の公園として生まれ変わりました。
そういう経過があるので、基本的には見通し重視です。
ビシーッと線が通っていて、行く先に何があるか丸わかりになる構造になっています。
とにかく、周りのどこからでも園内に入りやすく、だいたいの場所から園内の8割方を見渡すことができます。数字は感覚的なものですが。
公園の歴史や改修経過について記した解説板があるのですが、それも透明のアクリル板になっていて、透過して園内が見えるようになっています。
ここまで見通しにこだわっているのは、以前は夜になると暗がりで騒ぐ輩が集まってきたり、物陰で犯罪行為も起きたりしていたことが理由なのでしょう。
今はどこにいても周囲の道路やビルから丸見えなので、そうそう悪いこともできません。
さらに念には念を入れて、公園と一体的に隣接した敷地に交番も設置されています。
ただ駅前で広場型となると、多くの人は公園に溜まるというよりは、通り抜けが中心になってしまいます。
それを少しでも憩いの場として利用してもらえるよう、人の動線沿いにはベンチや座りやすい縁石などが多く配置されています。
幼児向けの遊具コーナーもありました。駅前でちょっとだけ子供を遊ばせることができるというのは、子連れの親御さんにとっては便利が良いのではないでしょうか。
欲を言えば、駅ビルなど周囲の建物が公園側のデザインや開口部を意識してくれると、より一体感があって明るい場所になるであろう警固公園でした。
●再整備の経過に詳しい福岡大学工学部 景観まちづくり研究室 プロジェクト・レポート
(2016年4月訪問)
0 件のコメント:
コメントを投稿