山川公園は、那覇市の首里山川町にあります。琉球王国の王都であった首里は、1954年(昭和29年)に那覇市に編入合併するまでは「首里市」だったのですが、合併の際に旧町名に「首里」を冠して残すことになっため、今も那覇市首里●●町というのがたくさんあります。
そんな首里山川町と西隣の真嘉比地区とを隔てる谷川沿いに、小さな山川公園があります。
どこから見ても、公園の角にあるガジュマルが目立っています。
とりたてて巨木というほどでもないのですが、場所が良いんですね。
児童公園としてブランコなど多少の遊具も置かれているのですが、ほぼガジュマルのための公園といった風情です。
橋を渡ってきた正面にある変形の四つ辻の角に、大きなガジュマルがそびえているという風景は、なかなか絵になります。
一方で、「辻の大木」と呼ぶと、夜になればオバケが出そうな雰囲気もあります。
ところで、以前にNo.479 御崎公園の記事を書く際に参考にした金子淳(2008)『交通戦争の残映 交通公園の誕生と普及をめぐって』(静岡大学生涯学習教育研究. 10, p. 21-39)のp.38に、この公園がかつては交通公園として整備され、今は「別の用途に転用されるなどして公園自体が存在していないもの」として記されていました。
交通公園にしては狭いので1977年(昭和52年)撮影の航空写真で見てみたところ、公園そのものは確認できましたが園内の様子まではよくわかりません。
上の論文でも「今は存在しない」となっているので、旧公園の移転・廃止があったことも考えられますが、それにしては論文に記された設立年度(1973年)と園名板の年月日が合致するので、場所が移ったというには無理があるようにも思えます。
どなたか30~40年前のこの公園の姿をご存知の方がいらっしゃれば、ぜひ当時のことをご教授ください。よろしくお願いします。
(2016年1月訪問)
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