東灘区の「森」地区は区の東端の山沿いにあたり、芦屋市の三条地区と接する一帯です。現在は旧・森村の区域のうち、本当の山沿いが森北町(もりきたまち)、少し平らなところが森南町(もりみなみまち)になっています。

その森南町にあるのが森公園。JR甲南山手駅から徒歩1分、周囲は住宅地という好立地にあり、いつも賑わっている印象の小公園です。
もともとは1935年(昭和10年)に区画整理事業に伴って整備された公園ですが、1995年(平成7年)の阪神・淡路大震災からの復興区画整理事業によって若干の拡張と再整備がおこなわれて今に至ります。

先に「少し平らな森南町」と書きましたが、それはあくまで森北町と比べての話で、やはり山裾の傾斜地であることは間違いありません。下側からアプローチすると、このような階段がそびえています。

階段を上って行った先が公園ですが、まずは池が出迎えてくれます。
池には水門があって、本来は農業用の溜池だと思うのですが、今は下流に農地などなく、水の出入りも地下のパイプなので、どこから流れてきて来てどこへ流れていくのかは不明です。

池の西側にやや音楽・楽器をモチーフにした複合遊具があります。
街区公園にしてはやや大ぶりで、子供たちに人気です。

さらに西側が大きな土敷の広場になっており、この広場に面して地蔵堂や1934年(昭和9年)の土地区画整理事業の記念碑があります。

「地蔵堂」と書きましたが、中にはお地蔵様のほかにも石像・石仏・石塔などがたくさん収められています。おそらく、区画整理の際に行き場のなくなった石造物を集めてお祀りしたものだと思います。

さらに広場の西には、幼児向けの砂場やコンクリート遊具のコーナーがあり、その横には地区の集会施設(森会館)があります。

この西側の出入口付近に阪神・淡路大震災の慰霊碑が設置されています。

■慰霊碑より「鎮魂」
あの日 あの時を忘れたい でも 忘れてはいけない いつまでも

全体的には老成されたというか、渋みが出てきている印象の公園ですが、地域の皆さんにとっては忘れられないことが詰まっていそうな森公園でした。

●阪神・淡路大震災を語り継ぐモニュメントについてはこちらも

(2015年4月訪問)

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