阪神電鉄・魚崎駅から、鉄道の高架沿いに西へ進むと、魚崎西町の集会所の横に小さな児童遊園があります。
15m四方ほどの小さなスペースに、滑り台、ブランコ、ジャングルジム、ラダー遊具など古めの遊具が所狭しと並べられています。
滑り台の上から眺めてみると、遊具の詰め込みっぷりがより一層伝わってきます。
この辺りは、かつては海岸線近くの街道沿いで、「雀の松原」と呼ばれる名所として知られていたといいます。公園内にはクロマツの大木と、「雀の松原」に因む大小の石碑が残っています。
もっとも石碑は明治の頃に建てられて、後にこの場所に移されてきたものということですので、クロマツもその頃に植えられたのではないかと思います。
■現地の案内板より「雀の松原」
浜辺の松林であったこのあたりは、古代にはササイの里と呼ばれていた。この地名に「雀(ささい:鳥の名)」の字を当てていたのが、「すずめ」と読み替えられ、雀の松原という地名ができた。古来の景勝地で、源平盛衰記の中にも山陽道沿いの名所としてこの名が記されている。また「雀合戦」の伝説も残っている。
案内板では「雀合戦」については詳しく書かれていませんが、ネット情報によれば「雀の松原に住んでいた雀と、いつも3年に1度ほど丹波からやってくる雀の大軍とが合戦をしていた。その合戦を一目見ようと見物客が来るようになり、やがて倒れた雀を焼き鳥にして商売をする村人も現れ、これが名物になった。」という話だそうです。
しかし伝承とはいえ、合戦に倒れた雀を拾って焼き鳥にして、合戦見物に来た人に売るというのは、なかなかあくどい商売ではないかと思います。
公園内にいたパンダくらいの強面でないとできないかも...
(2013年5月訪問)
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