374/1000 県庁前公園(富山県富山市)

2013/06/12

富山県 富山市

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No.373の富山城址公園で少し触れましたが、城址公園の北を流れる松川は、1902年(明治35年)に付け替えられた旧・神通川の名残で、今の松川が10数メートルの川幅であるのに対して、旧・神通川は300メートルほどの川幅があったようです(水みちだけでなく、両側の川原も入れての幅だと思いますが)。
廃川跡は埋め立てられ、現在は県庁、市役所、NHKなどが立ち並ぶオフィス街となっていおり、その中に県庁前公園も含まれます。ちょうど現在の富山県庁と県庁前公園をあわせたくらいが旧河道の川幅にあたるようです。

富山市郷土博物館 博物館だより45号『神通川の改修』

ということで県庁前公園。
元は富山城址に置かれていた富山県庁舎が火災にあい、現在の場所に移転されたのが1930年(昭和5年)のことですが、県庁前公園は戦災復興土地区画整理事業により1965年(昭和40年)に開設されました。
県庁の正面、オフィス街の真ん中ということで、全体に落ち着いたデザインの公園となっています。

中央に公園の半分を占めようかというほどの直径35mの大噴水があり、その東側に芝生敷きの園地が連なります。
県庁前公園(富山県富山市)
県庁前公園(富山県富山市)

西側には噴水と並ぶシンボルである花時計があるのですが、どうも12月~3月の雪の季節は針を外して冬ごもりをするようで、訪れた時はさっぱり何が何やらという状態でした。残念。
新聞記事によれば、4月から11月までの間は、公募により選ばれたデザインを基に、2ヵ月ごとに花壇のデザインが変わるそうです。
県庁前公園(富山県富山市)

【引用】 花時計:県庁前公園で始動 (富山毎日新聞 2013年04月03日 地方版)
   富山市の県庁前公園にある花時計が今シーズンも回り始め、1日に始動式があった。時計の周りは色とりどりのパンジーで彩られており、公募の中から選ばれた 五つのデザインを基に、今後は2カ月ごとに装飾が変わる。花時計の稼働は12月の積雪時期まで。今年は花時計の設置から30年の節目の年に当たる。
  始動式には、新幹線をイメージしたデザインで公募作品約1800点の中から最優秀賞に選ばれた、南砺市立井波中学2年の際龍也さん(13)ら5人の受賞者 らが出席。石井隆一知事が「新幹線をテーマにしたものやチューリップをデザインしたものなど充実しており、本当に素晴らしい」とあいさつした後、時計を始 動させるスイッチを押した。
 花時計のチャイムが鳴るのは午前8時▽同10時▽正午▽午後3時▽同6時▽同8時−−の1日計6回。各時間には射水市の音楽家、滝沢卓さん(54)がシンセサイザーで演奏した五箇山民謡やオリジナルのメロディーが奏でられる。【大森治幸】
>http://mainichi.jp/area/toyama/news/20130403ddlk16040479000c.html

また、北側には巨大な「殉職警察官之碑」の碑がありました。
碑は二つで一つ、大きな本碑は揮毫だけで、小さな副碑に撰文が刻まれています。
撰文は漢文ですのでまったく読めないわけですが、横にわかりやすい解説板がありましたので紹介します。
県庁前公園(富山県富山市)

●殉職警察官之碑
昭和9年5月竣工(常願寺川産水成岩)

殉職者 建立時30柱

平成16年3月現在 141柱
碑文要旨 立山を仰ぎ見れば、高くそびえてまことに崇高であり、越の海を望み見れば、まことに広大である。しかし、わが富山県の殉職警察官の義勇もその崇高、広大さにおいては、かの立山や越の海に比類するものというべきである。 警察官の任務は、安寧を擁護し、秩序を維持し、邪悪を戒め、災禍を救うにあり、一身の安危を忘れて、敢然として職務に挺身すべきものであるが、思うに、旺盛な義勇心がなくては、どうして至難の事に処し、ひいては世人の期待にそい得ることができようか。まさにこの旺盛な義勇心こそ、警察精神というべきである。 社会の治安と民衆の福祉のために捧げられた、本県殉職警察官の義勇を知るならば、かの立山の山霊、越の海の海神も、その嵩高偉大さに一歩もニ歩も譲るであろう。

富山県警察本部

富山県警友会

富山城址公園の「殉職警防団員之碑」も立派なものでしたが、警察官の方も負けず劣らず立派なものです。
どちらも基礎部は水成岩を用いて岩山状に仕上げているところに、立山連峰のイメージなど何か共通の思想があるのかも知れません。

(2013年2月訪問)

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