神宮前公園は、渋谷区の神宮前2丁目にある小公園です。明治神宮からは1kmほど離れていますが、神宮外苑の神宮球場や国立競技場までは200メートルほどの場所です。
下写真の右側の崖上が公園なのですが、真ん中の坂道の正面遠くには、国立競技場の屋根が見えています。
ちなみに、この坂道が八幡太郎源義家にちなむ伝承を持つ「勢揃坂」というそうで、公園への出入口近くに解説板がありました。
■現地の解説板より「勢揃坂(せいぞろいざか)」
神宮前2丁目2番ここのゆるい勾配の坂を勢揃坂といい、渋谷区内に残っている古道のひとつです。
後三年の役(永保3年:1083)に八幡太郎義家が奥州征伐にむかうとき、ここで軍勢を揃えて出陣して行ったといわれ、この名が残されております。
このとき従軍した武士のなかに、桓武平氏良文の嫡流にあたる秩父十郎武綱(渋谷氏等の祖) が参陣して、手柄をたてたという伝説があります。
真偽についてはもちろんわかりませんが、 区内に伝わる源氏に関する伝説のひとつとして注目されます。(渋谷区教育委員会)
さて、坂を登って公園へ。
公営住宅と一体的に整備されたもので、直接に接している道路は団地内道路だけなので、周りの交通量も少なく静かな園内です。
団地が建つ台地上の土地の崖っぷちなので、西に向けての見晴らしもまぁまぁです。

もっとも、遠くの方よりは、坂道向かいのお寺の方がよく見えるのですが。
臨済宗のお寺で龍巌寺といい、広島藩浅野家や蘭学者・小関三英の墓が残るそうです。
そうした立地を活かそうと、パーゴラはガケに近い方に置かれ、いくつものスツールやテーブルが健在です。
砂場にも半分くらいはみ出しているので、夏の日の砂場遊びにも安心です...と言いたいところですが、最近の夏の暑さは、これくらいでは防ぎきれないことでしょう。

それ以外の施設としては、2連ブランコ、鉄棒、コンクリート製の動物遊具などが置かれています。
せっかくなので、ウマの遊具があれば八幡太郎ごっこができたのですが、ブタとリス。次に遊具を入れ替える機会があれば、ウマ型遊具の導入を検討していただきたいものです。
賑やかな外苑西通りから一筋入っただけなのに、静かで落ち着ける神宮前公園でした。
(2025年1月訪問)
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