神戸電鉄・箕谷駅の西側に広がる戸建て住宅地には、「神戸北町」という地域名が付けらています。全体的にしっかりと造成された住宅地で、公園も平坦な敷地になっているところが多いのですが、その中にあって町外れにあり、山がちな元地形をかなり残しているのが正利の尾(しょうりのお)公園です。
『神戸市小字名集』には、山田町原野の小字として「正利ノ尾(ショリノオ)」が収められていますので、公園名はこれから採られたと考えられます。
どれくらい町外れかと言うと、この通り。道路から右側はしっかりと造成され、公園部分は尾根地形が残されている状況がひと目でわかります。
このため道路との高低差は大きく、メインエントランスからしてこの調子。
上ってみないことには、どんな公園なのかまったく分かりません。
と言うことで階段を上ってみると、意外に広い平坦地が現れました。
広場の向こうに見える林の部分も公園区域で、その向こうには山の街団地という集合住宅があるはずですが、園内からはまったく見えません。
エントランス部分の高低差を活かすべく、展望デッキ風のパーゴラも作られています。
方角的には帝釈・丹生山系への眺めが良いはずなのですが、周りの樹々が大きく育ってきているため、さっぱりでした。
さて、広場をぐるっと囲むようにジョギングコース園路が作られています。
緩いカーブの向こう、50メートルほど先の山麓に遊具広場が見えているので、行ってみます。
ここは幼児向けですね。背の低い滑り台と、揺れる動物遊具が置かれています。
その先は、園路が広場に入っていく道と上り道とに分かれるので、せせらぎに沿った上り道を進みます。
このせせらぎは、広場を半周くらいして、最初のエントランスのあたりまで続いているのですが、水の供給部がはっきりしません。
最上流部がこちら。すこしばかりキョロキョロしてみましたが、ポンプや水栓などは見当たりません。
ということは、山の斜面に降った水だけを流しているということでしょうか。
何にしても排水路は作らないといけないので、それを修景的に整えただけなのかも知れませんが、このような姿があると、いつも水が流れていて欲しいと思うのが人情です。
さて、そのまま園路を上りきって、もう一つの遊具広場までやってきました。こちらは先ほどよりもすこし大きめの滑り台や雲梯など、小学生くらいが遊ぶ遊具が揃っています。
でも、こちらのステップ遊具と雲梯の複合したものは、遊具というよりも大人の健康器具のようでもあります。踏み台昇降と懸垂、斜め腕立て伏せなどに使えるのではないでしょうか。
このあたりが園内では一番高く、広場越しに幼児向けの遊び場が見えます。
ここからは、パンダやキリンの遊具が並ぶ園路を歩いて、はじめのエントランスに戻ります。
ぐるっとひと回りするだけでも景色の変化が楽しめる、正利の尾公園でした。
(2024年7月訪問)
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