沖縄県うるま市石川に東恩納(ひがしおんな)という少し大きな交差点があり、その周りが東恩納地区。しかし、あたりに恩納や西恩納があるわけでもなく、東恩納だけがあるのが昔から不思議でした。
調べてみると、もともとは恩納だったものが、こことは離れた西海岸に恩納間切(まぎり;琉球王国時代からの行政区分のひとつ。現在の恩納村)が新設された際に、そこの恩納と区別するために東恩納に改称されたものだそうです。
ということは、現代で言えば埼玉の東松山市と似た方法を採っているわけですね。
そんな東恩納交差点からすぐの集落内にある東恩納公園を訪ねます。
遊具などが入っていませんが、園内の8割方全景。
村の公民館と直結して、屋内外を一体的に使える構造の広場が大きな面積を占めています。
ここが神下毛(カンサギモー)と呼ばれていたことを示す文化財の標柱が立っていたので、古い時代から色々な意味で集落の中心地だった様子がうかがえます。
いまは丘の上に水道タンクなどが造られて森がすっかり減っていますが、もともとは森と御嶽を背景にした毛(野原)があったものと思われます。
さて園内ですが、上の方の写真で書いたように8割方が草敷きの広場で、東端の残り2割ほどのところに複合遊具と休憩所が置かれています。
複合遊具はそれほど大きなものではありませんが、滑り台2本に登攀壁、雲梯などが複合しており、小学校低学年くらいまでは楽しめるものです。
雲梯があるから、大人のちょっとしたトレーニングにも使用可能かも知れません。
休憩所は、コンクリート擬木の柱の上に、方形にしたコンクリート製の茅葺き風屋根を載せた、沖縄の茅葺き建物のように仕上げた一品。
最近の沖縄の公園では赤瓦を使うものが多いのですが、ここのように集落内の公園には、この方がよく似合っています。
訪ねてみれば色々と知ることも多い東恩納公園でした。
(2024年3月訪問)
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