伊丹市にある一風変わった名前の十六名(じゅうろくな)公園は、武庫川の支流である天王寺川沿いにある公園です。
公園名は地名から採られており、その由来は、公園の西側出入口すぐ北にあるお堂の前の解説板に書かれています。
現地の解説板より「東馬街道(ひがしうまかいどう)」
十六名公園の北を通るこの道は、かつて「東馬街道」と呼ばれ、西野と中野の集落をつなぐ道として、古くから利用されてきました。しかし、近年の区画整理事業や宅地開発などにより、今では、その一部を残すだけとなっています。
東馬街道という名称は旧地名にも残っており、明治初期の地図には、それと並んで「西馬街道」という地名も見られます。また、公園の名称となっている「十六名(じゅうろくな)」も旧地名のひとつで、西野の開発に携わった16名の人々にちなんで名付けたものと伝えられています。(伊丹市 1999(平成11)年3月設置)
うむ、これか。確かに「その一部を残すだけ」と言うにふさわしい残り方ですね。
この道からは園内に入れないので、改めて出入口に戻ります。
資料によれば、この公園は防災公園として整備されており、開園が1999年(平成11年)。阪神・淡路大震災の被害を受けて、兵庫県下の自治体が防災公園の整備を進めていた初期にあたります。
そんなこともあって、防災備蓄倉庫、トイレなどが整備されていますが、パークセンター建物については閉鎖中。駐車場もない公園の日常使い施設としては、やや過剰だったのかも知れません。
その奥には、一周400mくらいの園路に囲まれた芝生広場があります。
園路沿いの所々には健康器具が置かれ、ウォーキングをしつつ、柔軟体操や筋トレをやりやすいようになっています。
一方、遊具は2基だけで数は少ないのですが、中サイズの複合遊具が採用されており、意外に遊べるのではないかと思います。
ただ、どちらも小さいものではないのですが、広場の大きさに比べると目立たない印象です。もうちょっとエントランスに近いところや、周りからよく見えるところに置いたほうが良かったと思うのですが、防災目的での施設配置を意識しすぎたのかも知れません。
それから、園内を1/4周するくらいの流れが作られており、とくに遊べとも遊ぶなとも書かれていないのですが、きっと夏になれば水遊びをする子供が多そうな雰囲気です。
池のようになっていたり、林の中を抜けるせせらぎになっていたりと、水の動きに変化があるので遊び方にもバリエーションが出るように思います。
ご近所にひとつあると嬉しいサイズの十六名公園でした。
(2023年10月訪問)
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