3277/1000 寒川緑地(沖縄県那覇市)

2023/04/07

ガケにある公園 沖縄県 身近な公園 那覇市

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首里城の西にあたる首里寒川町(さむかわちょう)に、寒水川樋川(スンカーヒージャー)という井戸があります。那覇市の観光資料によれば「旧寒水川村(スンガーむら)、現在の寒川町にある」と記されているのですが、どうして寒水川が寒川になって真ん中の一文字がなくなってしまったのかがよくわかりません。

以前に旧・鳥小堀村にあたる首里鳥堀町のNo.2619 鳥小堀公園を訪ねた時にも、「どうして鳥小堀から“小”がなくなって鳥堀に変わったのかは知りません」と書いたのですが、何か共通する理由があるのかも知れません。

さて、そんな首里寒川町にある寒川緑地。首里城が建つ丘陵地のガケにあるつづら折りの車道の、間に残るところの緑地に園路を通したような場所です。

No.3276 繁多川公園に続いて、地形を文章で表現するのは難しいので、地理院地図をお借りしました。車道が2回大きく曲がっている内側が寒川緑地で、上・下段に分かれています。
冒頭写真の階段でショートカットすると公園内をほぼ通らないことになるので、左手に見えていた車止めのある出入口から入っていきます。地図でいうと、下段の東側から西側へ向かう格好です。

下段は、だいたいこれが標準形。幅2メートルほどの園路の片側に植栽帯、そして垂直の擁壁、園路の反対側はガケになっていて入れません。

道沿いにはサガリバナが植えられています。
夏の夜にとても良い香りがする白~ピンクの花を咲かせるのですが、訪れたのは秋の日中。小さな実がなっていました。

実は、熟せばもう少し大きくなるはずです。

下段の終点まで来ると、大きな円形の植桝があって、サクラが植えられていました。沖縄のカンヒザクラは風に弱く、あまり考えずに植えると生長が悪くなりがちなのですが、ここのものはシンボルツリーとしての期待に答えて、よく育っています。

ここで公園は一旦途切れるので、歩道を通って、冒頭写真で見た階段の上部まで行きます。
地形的には安里川の谷筋を挟んでNo.3276の対岸に当たり、おおまかには那覇港方面への視界が開けています。4キロほど離れているので、海などまったく見えませんが。

対岸400メートルほどにあるNo.3276のヤシ林は、肉眼でもよく見えます。

ここから道路を渡って、上段に入ります。
こちらの段も基本的な構造は下段と変わりませんが、園内に地区集会所が建っているため、その進入路が通る分だけ少し複雑な段切りになっています。

ここにもカンヒザクラが植えられていますが、先に登場したシンボルツリーほども条件が良くないせいか、生長は今ひとつです。
那覇の公園でカンヒザクラを植えているところは多いのですが、古くから時間をかけて育てている場所以外では、ちゃんと育っているのをあまり見ないので、もう少し樹種を選んだ方が良いのではないかと思います。

そのまま歩いていくと、モモタマナの下の展望ベンチに出ました。沖縄の風景としてはこういうのが似合っているので、無理にサクラを植える必要はないと思うのです。

この付近が園内では一番高い場所なのですが、やっぱり海までは見通せませんでした。

この先も公園を出て道は続いているのですが、急に殺伐としてきて、歩くのがはばかられるような雰囲気になります。
写真中央の小さな茂みの部分に、冒頭に出た寒水川樋川(スンカーヒージャー)があるのですが、公園とは繋がっていないので記事はここまでの寒川緑地でした。

(2022年10月訪問)

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