那覇市小禄(オロク)の住宅地を歩いている時に、この御嶽公園を見つけました。
以前に訪ねた那覇市具志(グシ)のNo.1256 うたき公園と同じく、市が設置する公園ではなく、御嶽・拝所を管理する鏡水地区のみなさんが自分たちの土地を一般にも公開している民設公園ではないかと考えます。
では公園のある場所が那覇市鏡水(カガミズ)なのかというと、話はそう単純ではなく、鏡水は現在は那覇空港や自衛隊駐屯地になっている場所にあった村の名前です。1903年(明治36年)に合併で誕生した鏡水村ですが、戦前の旧日本軍による飛行場拡大、戦後は米軍による接収と続き、村人たちは土地を失い、故地に帰ることができなくなりました。
そこで、同じように帰れなくなった大嶺、安次嶺、金城、当間の4ヶ村とともに、現在の小禄地区の一角の原野を買い取り、新しい村を作ります。
そして、沖縄の方々にとって大切な拝所もその一角に集められて拝所公園となり、鏡水創立100周年を記念して現在の御嶽公園として改修されました。
...といったことが、鏡水ふれあい会館の資料に書かれていました。
階段を登って園内に入ると、奥に拝所、手前は一面の草芝敷きの小広場になっていました。
中央の円形の植桝や、園路沿いの円柱スツールなど、坐るところが豊富です。
あくまで地域の皆さんのための拝所ですが、滑り台が1つだけ設置されています。
でもやっぱり、こちらが主役の御嶽公園でした。
(2022年5月訪問)
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