2472/1000 小川なかよし広場(京都市上京区)

2020/07/02

京都市上京区 京都府 狭小公園

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小川なかよし広場は、上京の市街地の一角にある狭小な遊び場です。
付近は京都御所の西側にあたる古くからの混みあった市街地ですので、なんとかして小さなオープンスペースを確保しようとした成果だと見て取れます。

小さな敷地ですが、滑り台、ラダー遊具、鉄棒など一通りの遊具は揃っており、幼児の遊び場としては十分に機能を果たせそうです。

この公園の前の道が「小川通(おがわどおり)」と言うのですが、通りが小川だったわけではなく、小川に沿った通りだから小川通で、この公園のあった場所がかつての小川を埋め立てたところにあたるのだそうです。
この通りを少し北へ上がると、No.2471 小川公園に至ります。

公園の中に建てられた、まだ新しい解説板にそのようなことが書いてありました。

■現地の解説板より『戦国時代上京の結集点・革堂(行願寺)』
かつて小川通には、道路に沿って「小川(こかわ)」と呼ばれた川筋が南流していた。この広場も小川を埋め立てた位置にあたる。戦国時代には、小川通の西側に面して北小路(現在の今出川通)から一条通の間に、北から誓願寺・革堂(行願寺)、百万遍(知恩寺)の3つの大寺院が甍を誇って建ち並び、人々の厚い信仰を受けていた。中でも革堂は、上京の町堂(集会所)として利用され、有事の際には早鐘が打ち鳴らされて住民たちが寄り合う、上京の自治の結集点として機能していた。
また。『上杉本洛中洛外図屏風』では、革堂の本堂南側に風呂があり、下帯姿で入浴する人物や裏手の「はねつるべ(井戸水を効率よく汲み上げるための装置)」が、小川通を行き交う人々の賑やかな様子とともに描かれている。
現在、3つの寺院はそれぞれ他所へと移転したが、元誓願寺通、革堂町、元百万遍など、今も残る地名に在りし日の景観を偲ぶことができるだろう。

京都の落ち着いた街なみの中に溶け込む小川なかよし広場でした。

(2020年6月訪問)

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