1872/1000 有田川鉄道公園(和歌山県有田川町)

2018/08/12

鉄道遺産 有田川町 和歌山県

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有田鉄道は、かつて和歌山県有田川町(旧・吉備町)の金屋口駅から藤並駅までの5.6キロを結ぶ小さな鉄道でしたが、2002年(平成14年)に廃線となりました。
この金屋口駅の車両基地などがあった部分を公園化したのが、有田川鉄道公園です。

公園の入口には、看板代わりの蒸気機関車デゴイチ。

「汽車ポッポみかん号」という可愛らしいヘッドマークが付けられていますが、有田鉄道を走ったことはありません。北海道で現役を終えた後、藤並駅前に保存されていたものを、鉄道公園開設にあたって移設してきたものです。
ちなみにこれは静態保存の車両ですが、別のデゴイチの車両を使った運転体験も行われており、その時期になれば多くの鉄道ファンで賑わうそうです。
■現地の解説板より「D51-1085」
国鉄(現JR)の誇る貨物用SL、D51(通称デゴイチ)は、1936年2月の1号機(D51-14)から、1945年1月の1,115号機(D51-1161)までの9年間、全国13工場で計1,115両が製造されました。この機関車は、製造最後の第3グループ161両のうちの車両で、吹雪の原野を轟音をたてて疾駆した姿がしのばれます。

そこから駐車場を抜けて園内に入ると、のどかな芝生広場が広がります。

広場の端々には、鉄道コンセプトの遊具が置かれています。

あまり大きな遊具ではなく、低年齢の幼児向けのものばかりです。

その先にあるのが、有料施設の交流館。
駅名表示を見ると、金屋口駅、交流館、鉄道公園はそれぞれ別物扱いですね。

交流館は、有田鉄道に関する記念品などを展示しているほか、大きな鉄道模型のジオラマが売り物です。

この交流館を通り過ぎた先にはウッドデッキがあり、そこにはフィットネス用のエアロバイクを改造したもので発電し、人が乗れるミニ機関車を走らせるという物件がありました。

子供が自転車を漕いで、大人が2人気車に乗ってもきちんと走っていたので、なかなか優秀なシステムです。

ウッドデッキの横には車庫があり、有田鉄道を走っていたレールバスが保管されていました。
この車両は今も整備されており、イベント時には園内に残る線路を走る姿が見られるそうです。
■現地の解説板より「ハイモ180-101」
岐阜県の樽見鉄道から譲渡されたレールバスで、富士重工がローカル線向けの軽快気動車として開発したLE-Carllの初の実用車です。塗装変更等の整備を受け1994年5月21日から運行を開始しました。車内は通路を挟んで逆向きに固定シートとロングシートが並んでいます。有田鉄道初の冷房装備車両で、最末期の主力でした。

この日はもう一両、別タイプのレールバスも停まっていました。これについては、園内に解説板は見当たりませんでした。

ウッドデッキから先の方を見ると、もう一つの車庫が見えました。この中に、動く方のデゴイチなどが隠れているものと思われます。

公園横の堤防に上れば有田川の景色も美しく、鉄道ファンでなくとも楽しめる有田川鉄道公園でした。

(2018年6月訪問)

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