敷地は25メートル四方くらいの小さなもので、道路沿いから見ると手前に草芝敷きの園地、奥に植え込みに丸く囲まれた部分が見えます。
近寄っていくと、小学生には中が覗き込めないくらいの灌木植栽に囲まれた塚がありました。
周りを切れ目なく囲まれているため、これ以上近づくことはできません。
おそらくお稲荷さんが祀られていた(いる)から稲荷塚なのでしょう、石造りの小さな祠と、石碑のようなものが見えました。
植栽に沿ってグルリと細い園路が一周しています。
解説板によれば、発掘調査時に人骨、大刀などの副葬品が見つかっているそうです。
パッと見た感じでは墳丘はけっこう削られているようにも見えたのですが、保存状態は良かったのですね。
■現地の解説板より「稲荷塚古墳」
世田谷区指定史跡(古墳)所在地:世田谷区喜多見4丁目7番指定:昭和54年11月30日この古墳は、直径13メートル、高さ約2.5メートルの円墳で、周囲に幅2.5メートルの周溝がめぐっています。
埋葬施設は横穴式石室で、長さは6メートル、凝灰岩切石を積み上げて羽子板状につくられています。
発掘調査は昭和34年と55年に行われ、石室内から圭頭大刀、直刀、刀子、鉄鏃、耳環、玉類、土師器、須恵器が出土しています。出土品は、昭和60年2月19日に区指定有形文化財(考古資料)に指定され、区立郷土資料博物館に展示されています。
古墳時代後期7世紀初めころの有力な族長墓と考えられています。
平成27年3月 世田谷区教育委員会
古墳をメインにした公園ということもあってか、遊具には、どこか埴輪感の漂うウマ型21が採用されていました。
ちなみに公園の隣にあるアパートの名は、そのままズバリ「イナリヅカ・パーク」
ご近所の方にも親しまれている様子が伺える稲荷塚古墳緑地でした。
(2018年2月訪問)
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