2018年5月10日

1790/1000 下三条町東街区公園(奈良県奈良市)

下三条町東街区公園は、近鉄奈良駅とJR奈良駅との中間くらい、非常に利便性の高い市街地にありながら、全面的に封鎖されて幾星霜という不思議な公園です。
詳しいことは知りませんが、周囲を古い住宅・店舗に囲まれ、接道部の間口が狭い変形の敷地なので周囲からまったく見通せず、開園後に悪質なイタズラ、器物損壊などのトラブルが相次いだために、結局封鎖されてしまったようです。


全フェンス型でも昼間は開園しているタイプではなく、全面的に封鎖されたタイプはNo.974 久保吉公園以来、本ブログでも2件めです。
今の視点で見ると、敷地設定や管理方法が間違っていたと言わざるを得ないのですが、なんらかの事情で、開園時には無理が通ってしまったのかも知れません。

フェンス越しに見える範囲は、一面の草敷きになっています。
ただ、園路もなにもなく、樹木の配置も変なので、いちど大きく改造されたのではないかと思われます。

敷地の一番奥には、なにやら水景施設(滝、流れなど)の残骸っぽいものが見えました。

もとはどんな公園だったのか、たまたま手元にあった1996年(平成8年)発行の書籍『市民ランドスケープの創造』の第15章(池邊このみ筆)に写真がありました。
背景に見えるビルの形から判断して、2枚前の写真とほぼ同じアングルで撮影していると思われます。

紹介文を抜粋すると「遊具中心の従来型の児童公園の計画を、地元自治会の要望で、おとなも憩える公園として整備したもの。コンクリートの打ちはなしの空間が、周囲の古い街区と対称をみせる。滝を配した遊水路では、子供たちが、裸で遊ぶ。古いまちにできた新しい公園のかたちである」とのこと。理念は良かったのですが...

しかし、これだけの構造物を作って、壊して、後は誰も使えなくして閉鎖という流れなので、色々な意思決定に謎のところが多く、色々考えさせられる下三条町東街区公園でした。

(2018年1月訪問)


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